水稲晩生新品種「ゆめむすび」の移植時期,栽植密度及び施肥法

水稲晩生新品種「ゆめむすび」の移植時期,栽植密度及び施肥法

タイトル水稲晩生新品種「ゆめむすび」の移植時期,栽植密度及び施肥法
要約「ゆめむすび」の移植時期の晩限は5月20日頃、栽植密度は18.5株/平方メートルから22.2株/平方メートル、基肥窒素量は0.40kg/a程度が適切である。追肥窒素量は幼穂形成期0.30kg/aと減数分裂期0.10kg/a、または出穂45日前後に0.10~0.20kg/aと幼穂形成期に0.10~0.20kg/a、さらに減数分裂期に0.10kg/aとし、合計0.30~0.40kg/a程度が適切である。ただし、食味を低下させないため減数分裂期の葉色(SPAD値)は40未満とする。
担当機関宮城県古川農業試験場 栽培部 作物科
連絡先0229-22-0148
区分(部会名)東北農業
専門栽培
研究対象稲類
分類普及
背景・ねらい平成8年奨励品種に採用した「ゆめむすび」は、本県では近年の奨励品種にない
晩生の粳種である。この品種の栄養生長期間は、中生品種より1週間程度長いために、
過剰分げつと、出穂が遅れた場合の登熟不良が懸念される。
また、草型は中間型であり、穂数が確保しにくいため、
籾数不足による収量の低下が問題となる可能性がある。
さらに、耐倒伏性が強いため、多肥栽培条件下での食味の低下も懸念される。
このため、移植時期、栽植密度及び施肥法を検討し、
本品種の良食味・安定栽培技術の資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 栄養生長期間は長いが、過剰分げつの発生は比較的少ない。
    移植時期を早めても同様である。
    移植時期が5月20日頃まで遅くしても収量は低下しないが、
    5月30日移植では大きく低下する(図1)。
    また、移植時期の違いによる品質、食味への影響は小さい。
  2. 栽植密度の違いによる収量、食味に対する影響は認められず、
    品質への影響も小さいので、
    栽植密度は18.5株/平方メートルから22.2株/平方メートルが適当である
    (表1)。
  3. 基肥窒素量0.40と0.60kg/aでは、収量、品質、食味に対する影響は
    認められないので、基肥窒素量は0.40kg/a程度でよい
    (表2)。
  4. 出穂45日前後の窒素追肥により増収効果が認められ、倒伏はみられず、
    品質、食味への影響はない
    (表3)。
  5. 幼穂形成期の窒素追肥量を0.15から0.30kg/aまで増やすことにより、
    増収効果が認められ、倒伏はみられず、品質、食味への影響はない。
    幼穂形成期に窒素を0.20kg/a追肥したのに比べ、
    幼穂形成期と減数分裂期に0.10kg/aずつ分けて追肥しても、収量への影響はない。
    よって、幼穂形成期~減数分裂期の窒素追肥量を0.20から0.30kg/aに
    増やすことにより増収効果が認められ、品質、食味への影響はない
    (表3)。
  6. 減数分裂期の葉色(SPAD値)と味度値(味度メーター:東洋精米機製)では
    負の相関が認められ、葉色が39~40を超えると味度値は大きく低下する
    (図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 宮城県における「ゆめむすび」の栽培指導資料とする。
  2. 早期移植は障害型冷害の危険性が高まる。
  3. 倒伏限界と収量、品質面からの籾数の上限については未検討である。
具体的データ
(図1)
(表1)
(表2)
(表3)
(図2)
予算区分県単
研究期間1994~1996
発表論文東北農業研究49号
発行年度1996
収録データベース研究成果情報

研究成果情報アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat