平成10年度異常気象がリンゴの果実品質等に及ぼした影響

平成10年度異常気象がリンゴの果実品質等に及ぼした影響

タイトル平成10年度異常気象がリンゴの果実品質等に及ぼした影響
要約平咸10年度の春の異常高温により、リンゴ果実の生育・成熟が早まり、果実肥大が早まった。一方、生育期後半に少日照、多雨、高温となった。このような異常気象条件下でも、成熟期の果実の内部品質は大きな影響を受けなかった。
担当機関岩手県農業研究センター 園芸畑作部 果樹研究室
連絡先0197-68-4417
区分(部会名)東北農業
専門農業気象
研究対象果樹類
分類指導
背景・ねらい平成10年度は春の高温から始まり異常な気象が続いた。
このような気象条件下において、
リンゴの果実品質等がどのような影響を受けるかを、’つがる’、
‘ジョナゴールド’、‘ふじ’について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 開花への影響:リンゴ主要品種の満開期は、平年に比べ12~14日早まった。
    これは開花期までの気温が、特に、
    4月第2半旬~第5半旬まで高温で経過した影響である
    (表1)。
    また、花器の異常(葯が小さく白色となる)が一部品種で認められた。これは、
    極端に生育が早まったため、花器の形成が不十分だったためと考えられる。
  2. 果実肥大への影響:平成10年度の果実肥大は、
    春の高温で開花が早まったことにより暦日では平年より進んだ。また、
    7月下句以降の多雨と、9月上旬以降の高温の影響により、
    後半の果実肥大が助長された
    (図1)。
  3. 成熟期への影響:平成10年度の果実の糖度、硬度、
    酸度からみた収穫適期は平年に比べ2週間程度早まった。しかし、日照不足と、
    9月上旬からの高温により、着色が進まなかったことから、収穫期は、
    早生種では約1週間、中生種、晩生種では4~5日早まった。
    また、生育期後半の高温と多雨で‘ふじ’では果実の葉緑素の退化が遅れた。
    これは窒素の吸収が平年より遅くまで続いたためと思われる。
  4. 果実内部品質への影響:成熟期に達した果実の糖度、硬度、
    酸度を平年値と考えられる昭和61年と比較するとほぼ同等であった(
    図2、
    図3)。
    また糖度、硬度が満開日数に伴って両年ともほぼ同様に変化する傾向が
    認められたことから、平成10年程度の気象条件であれば、
    成熟期は概ね満開後日数で推定できると考えられる。
成果の活用面・留意点収穫適期は、着色も含め種々の果実内容により決定されるべきであるが、
平成10年のように開花期の早い年は、果実の成熟期は早くなると考えられるので、
収穫前の管理作業や収穫時期が遅れないよう注意が必要である。
具体的データ
(表1)
(図1)
図2
図3
予算区分県単
研究期間1998~1998
発表論文なし
発行年度1998
収録データベース研究成果情報

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