高温条件下で登熟した「はえぬき」の未熟乳心白粒発現と刈取時期

高温条件下で登熟した「はえぬき」の未熟乳心白粒発現と刈取時期

タイトル高温条件下で登熟した「はえぬき」の未熟乳心白粒発現と刈取時期
要約水稲品種「はえぬき」において、出穂後20日間の最低気温24.0度Cで籾数が27,000粒を超すと、未熟乳心白粒が10%発現し品質低下をもたらす。また、高温登熟条件下では出穂後積算気温900度Cで刈取始期に達し、1,200度Cでは玄米光沢等の低下が始まるので、早めに刈取を開始し、刈り遅れの回避を図る。
担当機関山形県立農業試験場作物部
庄内支場
連絡先023-647-3500
区分(部会名)東北農業
専門栽培
研究対象稲類
分類指導
背景・ねらい平成11年の登熟前半の高温によって、高温登熟に強いとみられた「はえぬき」に
おいても、乳心白粒を中心とした未熟粒の多発で庄内地域を中心に品質が低下した。
とくに籾数が多い「はえぬき」で乳心白粒が多発したことから、登熟前期の出穂後気温
と未熟乳心白粒発現の関係を明らかにしたうえで、籾数レベルで解析した。また、
品質低下を助長した要因として収穫期の降雨による刈り遅れもあるので、高温年次
での刈取適期を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 平成11年の登熟前期の登熟条件と品質実態
    山形県での平成11年の登熟前期(出穂後20日間)の最低気温は、県内全域で平年より
    2~3度C高く、とくに庄内地域(酒田)では、最低気温24.8度Cと平成6年の高温登熟を
    上回る気温で日較差が小さいことが特徴的であった(表1)。加えて日射量、風速、湿度にも違いがみられ、
    乳心白粒多発を助長したとみられる。
    また、山形県内の地域別品質は、未熟粒のうち乳心白粒が多く、とくに庄内地域で
    多発し整粒歩合が低下している(表2)。
  2. 出穂後20日間の最低気温による未熟乳心白粒発現と籾数
    「はえぬき」において未熟乳心白粒が10%発現する気温は、出穂後20日間最低気温
    24.0度Cとみられる(図1)。また、出穂後20日間の
    最低気温24.0度C以上の登熟条件で未熟乳心白粒が10%発現がみられる㎡
    当たり籾数は27,000粒である。出穂後最低気温24度C未満では39,000粒で
    未熟乳心白粒が10%発現するが、適正籾数(30,000~32,000)では5%の発現に
    とどまる(図2)。
  3. 高温登熟年での刈取時期
    平成11年の高温登熟年次では、出穂後積算気温900度C程度で収穫可能な玄米品質に
    達し、1,200度C付近から玄米光沢の低下が始まり、1,280度Cから胴割が
    急増した(表3)。このことから登熟期が高温で
    推移した場合は玄米品質を確認しつつ、早めの刈取りにより刈り遅れによる品質低下
    を回避する。
成果の活用面・留意点
  1. 登熟前半の最低気温が24度Cを越える場合は、適正な籾数でも未熟乳心白粒が高まり
    品質の低下がみられる場合がある。
  2. 高温年次には青籾歩合の低下が遅い場合があるので注意する。
具体的データ
表1
表2
図1
図2
表3
予算区分県単
研究期間1999~1999
発行年度1999
収録データベース研究成果情報

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