タイトル | ユビキタス環境制御システムに対応した制御スケジュール管理ソフトウェア |
要約 | 本ソフトウェアはユビキタス環境制御システム(UECS)の通信文規格のうちデータ送信用の通信文を分単位で送信する機能を有し、UECS対応機器自身が有する自律分散機能を活用することで、分単位で機器を制御することが可能である。 |
キーワード | ユビキタス環境制御システム、LAN、UDP通信 |
担当機関 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所 高収益施設野菜研究チーム |
連絡先 | 0569-72-1166 |
区分(部会名) | 野菜茶業 |
分類 | 技術、参考 |
背景・ねらい | ユビキタス環境制御システム(UECS)はLANを利用したUDP通信によって、各制御機器が自律的に動作して環境制御するシステムであり、汎用性の高いシステムとして注目されている。UECSでは制御スケジュール管理機器として簡易コンソールが用意されているが、機能が限定されているため、天窓と側窓を個別に制御したり、設定値を頻繁に変更する必要性がある場合などには、パーソナルコンピュータを利用して制御情報をUECSの各機器(ノード)に配信する必要がある。そこで、UECS規格に対応した通信文を指定された時刻に各ノードに送信するスケジュール管理ソフトウェアを開発する。
|
成果の内容・特徴 | - テキストエディター等を利用して通信文の送信スケジュールを記載した設定ファイルを作成し、ソフトウェアを実行することで、所定の時間に指定された機器(ノード)にUDP通信により通信文を送信できる(図1)。
- 一度起動した後はプログラムは設定ファイルの更新を監視し、ファイルが更新されると、自動的に新しい送信スケジュールに従って処理を実行する機能を有している。そのため、送信スケジュールの変更時にもソフトウェアの再起動は不要である。また、古い設定ファイルはバックアップされる。通信文の送信を行った日時と、送信を行った内容に関しては自動的にログファイルに記録される(図2)。
- 開発したソフトウェアは、日没時の除湿処理、ハウス内の区画別の温度管理、ハウス内で作業する労働者に対する快適性の向上を目的とした換気処理などの利用例があり、生産現場でのきめ細かな制御法の工夫や修正が可能となる(図3)。
|
成果の活用面・留意点 | - ソフトウェアを動作させるためにはSunMicrosystems社のJava(TM) SE Runtime 6をインストールしたLANに接続可能なパーソナルコンピュータが必要である。本ソフトウェアの動作はWindows2000およびWindowsXPインストール済みのパーソナルコンピュータにおいては確認済みである。
- ソフトウェアはJAVA TM SE Development Kit 6により開発を行っており、希望者にはプログラムコードを提供できる。
|
具体的データ |
図1 UECS内での環境制御用ソフトウェアの利用概念図 |
|
図3 環境制御用ソフトウェアを利用した通信文の送信による天窓開閉が温室内の温湿度環境に及ぼす影響 |
|
予算区分 | 基盤研究費 |
研究期間 | 1994~2007 |
研究担当者 | 安場健一郎、黒崎秀仁、鈴木克己、大森弘美、中野有加、高市益行 |
発行年度 | 2007 |
収録データベース | 研究成果情報 |