農業法人従業員の職務満足度と改善策を探る簡易な手法

農業法人従業員の職務満足度と改善策を探る簡易な手法

タイトル農業法人従業員の職務満足度と改善策を探る簡易な手法
要約農業法人の基幹従業員を対象に、職務の満足・不満足を測る質問紙調査を用いて、改善すべき項目の重要度が視覚的に理解でき、改善の優先順位が判断できる簡易な手法を考案した。
キーワード職務満足分析、動機づけ衛生理論、農業雇用、基幹労働力、新規就農
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター 異業種連携研究チーム(兼:九州畑輪作研究チーム)
連絡先096-242-7696
区分(部会名)共通基盤
区分(部会名)九州沖縄農業
専門経営
専門畑作
分類研究、参考
背景・ねらい農業雇用で改善を要する事項は、一般的なアンケート分析から経済的報酬と作業条件の「3K」的な点が強調され、組織科学等のアプローチはこれまで無かった。そこで、動機づけ衛生理論(職務の満足と不満要因は異なり、不満を規定する衛生要因の改善は不満を解消するがモチベーションを高めるとは限らず、満足を規定する動機づけ要因はモチベーションを向上させる)を援用し、人材活用に必要な満足と不満の所在を明らかにするための手法を示す。
成果の内容・特徴
  1. 職務満足の計測と改善手順は、質問票回収後、満足度と改善課題の程度を容易に把握できるCS分析が使える市販の表計算ソフトに入力、分析を行い、一般的な経営改善と同様にPlan-Do-Check-Actサイクルに沿って行う(図1)。
  2. 農業法人従業員向けに職務満足を計測するための質問票は、農作業特有の「自然との触れ合い」「衣服の汚れ」「疲労蓄積」等の項目を盛り込むとともに、動機づけ衛生理論を援用し42問で回答時間10分程度の簡便な質問票を考案している(表)。
  3. 各質問項目について職務満足に関する重要度、満足度についてCS分析の手法に従い算出し50で直交する2直線で4象限に区分し(図2)、各象限の意味付けと項目毎の特徴を視角化する。また、全ての質問項目に対して改善順序が付けられるように、改善度を算出してその値の大きい項目から取り組める。
  4. 適用事例で優先的に改善すべき項目(Ⅳ象限)は、衛生要因の給料、安全や快適さ、指示の徹底などを示している。また、動機づけ要因では、経営参画、権限委譲、各々の責任で独自活動を遂行させる経営組織の整備が求められる。一方、I象限は農作業自体や経営家族主義的な特徴を示して、優位性がありその維持が必要である。
成果の活用面・留意点
  1. 本情報の主なユーザーは経営改善に取り組む試験研究機関、指導機関である。
  2. 個別法人の実施では、特に少人数の場合に特定個人の回答でバイアスがかかる可能性がある。また、対象は基幹労働力であり、パート等の補助労働力と性格は異なる。
具体的データ
図1
図2
予算区分基盤
予算区分科研費
研究期間2006~2010
研究担当者金岡正樹
発表論文「農業法人従業員に対する職務満足分析の適用」『農林業問題研究』46(1)、p
p69-74、2010.
発行年度2010
収録データベース研究成果情報

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