ズワイガニ資源の持続的利用のための水ガニリリースの効果

ズワイガニ資源の持続的利用のための水ガニリリースの効果

タイトルズワイガニ資源の持続的利用のための水ガニリリースの効果
要約ズワイガニ資源を持続的かつ有効利用するために、未成熟で市場価値の低い水ガニ(脱皮後数ヶ月以内の雄ガニ)をリリースした場合の効果を検討した。水ガニ漁期中(1-3月)のリリース直後の生残率は約80%以上と高いことから、水ガニをリリースすることで成熟個体であり、市場価値の高いカタガニ(最終脱皮後1年以上の雄ガニ)の資源量が増加し、漁獲量、漁獲金額の増加が期待できる。
担当機関京都府農林水産技術センター海洋センター 海洋調査部 資源漁船漁業担当
連絡先0772-25-3076
区分(部会名)水産
専門資源管理
研究対象ずわいがに
分類調査
背景・ねらいズワイガニは底曳網の漁業経営及び地域の観光産業にとっても非常に重要な資源である。本資源を持続的かつ有効利用するには、交尾能力を持たないことから未成熟で、かつ市場価値の低い水ガニを保護することが重要と考えられる。そこで、操業中に入網した水ガニをリリースした後の生残率を推定し、水ガニをリリースした場合の効果を試算する。
成果の内容・特徴
  • カニ漁期中(11-3月)の水ガニ入網数は、カタガニの約1.7倍であり、その大部分は甲幅120mm未満の中小サイズであった。
  • リリース直後の生残率は、11月は0-5%と最も低く、その後月が進むにつれて高くなり、3月には65-95%と推定された。生残率は同一月でもサイズによって異なり、小型サイズほど高いことが明らかとなった。
  • 水ガニ漁期(1-3月)の甲幅120 mm以下の生残率は、約80%以上と高いことから、カタガニ資源への添加が期待できる。
  • 水ガニをリリースすることで、リリース開始時(カタ+水)に比べ5年後の漁獲量(カタ)は約7%の減少となるが、資源量(カタ+水)は約20%、漁獲金額(カタ)は約30%増加すると試算された。
成果の活用面・留意点
  • 水ガニをリリースする場合には、迅速かつ丁寧に行うことが重要である。
  • 11月の生残率が非常に低いことから、この月には水ガニが多く入網する場所での操業を極力減らすなどの対策が必要である。
  • 本種は日本海西部の広域に分布するため、関係府県による統一した取組みが重要と考える。
具体的データ
図1
図2
図3
予算区分委託費
予算区分交付金
研究期間2009~2009
研究担当者山崎 淳(京都府農林水産技術センター海洋センター海洋調査部)
発表論文京都府農林水産技術センター海洋センター「季報」,第100号,12pp,2010.
発行年度2010
収録データベース研究成果情報

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