施設栽培ニラにおけるニラえそ条斑病対策を目的としたネギアザミウマ防除体系

施設栽培ニラにおけるニラえそ条斑病対策を目的としたネギアザミウマ防除体系

タイトル施設栽培ニラにおけるニラえそ条斑病対策を目的としたネギアザミウマ防除体系
要約
ニラのネギアザミウマに対して、ベンフラカルブマイクロカプセル、クロチアニジン水溶剤、スピノサド顆粒水和剤の殺虫効果が高く、これら3薬剤を基幹とした防除体系により本種および本種が媒介するニラえそ条斑病の発生を抑えることができる。
キーワードニラえそ条斑病、施設栽培ニラ、ネギアザミウマ、薬剤防除体系、IYSV
担当機関高知農技セ 生産環境課 昆虫担当
連絡先 088-863-4915
区分(部会名)近畿中国四国農業
分類参考、技術
背景・ねらい
近年、高知県内のニラでネギアザミウマにより媒介されるアイリスイエロースポットウイルス(IYSV)によるニラえそ条斑病が発生し、品質低下による可販収量の低下が問題になっている。本病害の防除は速やかな効果の期待できる薬剤により本種の発生を無くすか、可能なかぎり低密度に抑えることが効果的であるが、薬剤の効力低下が疑われる事例がみられている。また、施設栽培ニラは株養成期間(約3カ月間)と養成した同一株を用いた数回の収穫がある特異な栽培体系であるため、各期間に応じた防除体系が必要である。そこで、施設栽培ニラにおける本種の薬剤感受性を明らかにし、これに基づいた株養成期間および収穫期間の薬剤防除体系を開発する。
成果の内容・特徴
  1. ベンフラカルブマイクロカプセル、クロチアニジン水溶剤、スピノサド顆粒水和剤の殺虫効果は、高知県内の施設栽培ニラほ場より採集したネギアザミウマ13個体群のいずれに対しても高い(表1)。
  2. 栽培初期にほ場でニラえそ条斑病および保毒虫が発生するとその後の防除が困難となるため、株養成期間中は定植時のイミダクロプリド1粒剤の処理とともに定植40日後までに殺虫効果の高い3薬剤を使用し、本種の防除を行う。また、次作への保毒虫の移動を防ぐためスピノサド顆粒水和剤を1回目収穫3~5日前に散布する。各収穫期間中は生育初期からのニラえそ条斑病および保毒虫の発生を抑えるため、殺虫効果の高い3剤をローテーション散布する。すなわち、ベンフラカルブマイクロカプセルを収穫3~5日後、クロチアニジン水溶剤を収穫15日後に散布するとともに、次作への保毒虫の移動を防ぐためスピノサド顆粒水和剤を次回の収穫3~5日前に散布する(図1)。
  3. 1mm目防虫ネットの展張とあわせ、薬剤防除体系(図1)にもとづいて防除を行うことで、ネギアザミウマおよびニラえそ条斑病の発生を抑えることができる(図2~3)。
成果の活用面・留意点
  1. 罹病苗および本種の本圃への持ち込みを防ぐため、播種~定植まではベンフラカルブマイクロカプセル(1回)、クロチアニジン水溶剤(2回)、スピノサド顆粒水和剤(1回)を用いて防除する。
  2. 高知県以外での本体系の実施に当たっては、ネギアザミウマに対する薬剤の効力を調査する必要がある。
  3. 薬剤の効力が低下すると防除が困難となるため、生物的防除やその他の防除技術の開発を行う必要がある。
具体的データ
(表1)
(図1)
図2
予算区分 県単
研究期間2005~2008
発行年度2008
収録データベース研究成果情報

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