2.カタラーゼ呈色による米一粒の鮮度測定法

2.カタラーゼ呈色による米一粒の鮮度測定法

タイトル2.カタラーゼ呈色による米一粒の鮮度測定法
要約米粒のカタラーゼの作用により米粒を黒紫色に呈色させ、一粒ごとの呈色程度を色彩色差計で測色する。古くなった米はカタラーゼ活性が低下するため、呈色程度が低くなり、この差に基づいて米一粒の鮮度を簡便に測定する。
担当機関食品総合研究所 素材利用部 穀類利用研究室
連絡先0298-38-8043
区分(部会名)食品
専門食品品質
研究対象
分類普及
背景・ねらい新食糧法のもと家庭用小袋詰精米には品種、産年、産地等の表示をすることになり、表示内容を確認する技術が望まれている。ブレンドされている場合を考慮すると、米一粒単位で分析する必要がある。そこで、米の新鮮度を一粒で判別する技術を開発する。
成果の内容・特徴1.カタラーゼ反応による米粒の呈色方法(食糧庁標準計測方法を若干改変)
試験管中に玄米または白米を採り、1%グアヤコール、3%過酸化水素水、2%パラフェニレンジアミンを加え呈色させる。その後水で洗浄する。
2.米粒一粒の色調の計測方法
黒色のゴム板中央に掘った窪みの部分に呈色した米一粒を入れ、色彩色差計(ミノルタCR-300、測定範囲直径8mm)のヘッドをぴったりとかぶせ測色する。この測色値と米粒をのせないゴム板のみの測色値との差(ΔL*値、Δb*値)を求める。
3.カタラーゼ活性が強いと米粒は黒紫色に呈色しゴム板の色に近いため、ΔL*値、Δb*値は小さい。活性が弱いと色が薄いためΔL*値、Δb*値は大きくなる。Δa*値は変わらない。
4.30℃という高温条件で玄米を貯蔵した場合、10週間くらいまで玄米のΔL*値、Δb*値が徐々に増加する。ΔL*値の平均値は0週では0.6、4週間では2.3、10週間では4.3程度となる。Δb*値は同様に0.1、0.9、3.0程度となる。個々の米粒の呈色値はある幅をもって分布しており、貯蔵期間が異なるとΔL*値、Δb*値の分布範囲がずれるが、同じような呈色値を示す米粒も存在する。しかし0週と10週間貯蔵では同じ呈色値の粒はほとんど無くなり、かなり劣化が進んだ試料間では識別ができる(図1、試料はきらら397)。また、玄米で貯蔵した後に搗精した白米のΔL*値は、玄米の場合と同様に増加し、0週と10週間貯蔵のものでは分布範囲がほぼ分離する(図2)。白米ではΔb*値はほとんど変化しない。
5.10℃の低温貯蔵の場合、貯蔵期間がかなり異なる(平成9年産と6年産)場合は、ΔL*値、Δb*値の分布範囲がほとんど重ならない(図3、試料はコシヒカリ)。
成果の活用面・留意点本測定法は測定装置として手軽な色彩色差計があればよく、どこででも簡便に測定できる。ただし、貯蔵条件(温度、期間)や品種等の違いによる呈色度の変化(ΔL*値、Δb*値)程度の違いについて、データーを蓄積する必要がある。
具体的データ
図表
予算区分一粒判定
研究期間1997~1999
研究担当者松倉 潮、金子成延、門間美千子
発表論文カタラーゼ呈色による米一粒の鮮度測定法、日本食品科学工学会誌、47(7),523-528(2000)
発行年度1999
収録データベース研究成果情報

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