29.麹菌発現遺伝子の塩基配列の解析

29.麹菌発現遺伝子の塩基配列の解析

タイトル29.麹菌発現遺伝子の塩基配列の解析
要約麹菌 cDNAクローンの5''末端近傍の塩基配列(5''EST)を網羅的に解析し、高温培養条件下での遺伝子発現情報を解明するとともに、未知遺伝子の存在を明かにした。

担当機関食品総合研究所 応用微生物部 糸状菌研究室
連絡先0298-38-8077
区分(部会名)食品
専門バイテク
研究対象微生物
分類研究
背景・ねらい麹菌Aspergillus oryzaeは,味噌,醤油,清酒などの醸造に用いられるとともに,種々の酵素の生産に使用されるなど産業上重要な糸状菌である。麹菌については,すでに有用な菌株の選抜育種や利用技術などの実用的な研究開発が進んでいるが、さらに麹菌の研究を展開させるためには,新規酵素・遺伝子の探索・解析およびその機能の解明などの基礎的研究が必要である。一方海外においても、産業的な観点から、酵素生産菌である麹菌に対する注目が集まっており、この遺伝情報の解析に関する研究は緊急を要する問題である。
本研究では、麹菌のcDNAライブラリーを作製し、各cDNAクローンの5''末端近傍の塩基配列(5''EST)を網羅的に解析し遺伝子発現情報を取得するとともに、有用な遺伝子を取得することをねらいとした。
成果の内容・特徴(1)醸造用麹菌の親株であるAspergillus oryzae RIB40株をYPD液体培地にて37℃及び42℃の異なる温度条件における培養を行い、抽出したmRNAからcDNAを合成した。得られたcDNAを5''→3''方向にベクターに組込み、cDNAライブラリーを作製した。得られたcDNAライブラリーの挿入DNA断片のサイズは数百bpから数kbにおよぶものであった(図1)。
(2)37℃におけるcDNAライブラリーについて約3,000クローン、42℃におけるcDNAライブラリーについて約1,000クローンの5''ESTを決定した。公共DNAデータベースとの比較の結果、決定されたcDNAクローンはデータベース上の既知遺伝子と何らかの相同性を示すものが約半数をしめたが、全く相同性を示さない未知遺伝子が存在することが判明した(表1)。
成果の活用面・留意点本研究によって得られた麹菌cDNAクローンは、生育中に実際に発現している遺伝子であるため、麹菌の遺伝的研究における遺伝子マーカー等としての利用方法が考えられる。
具体的データ
図表
予算区分パイオニア特別研究
研究期間1999~2001
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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