耕作放棄地のメッシュ地図化及び活用

耕作放棄地のメッシュ地図化及び活用

タイトル耕作放棄地のメッシュ地図化及び活用
要約統計情報である農林業センサスから、耕作放棄地の10kmメッシュ地図を作成しました。規格化された地図は、同様に規格化された様々な情報と重ね合わせることができます。例として絶滅危惧植物の分布情報を重ねたところ、全国的に重なっていることが明らかになりました。
担当機関(独)農業環境技術研究所 農業環境インベントリーセンター
区分(部会名)農業環境
背景・ねらい農環研では、統計情報、古地図等様々な空間情報のデジタル地図化を進めてきました。しかし、個別に作成された地図は集計単位(面積や人口等の値)や地理的解像度(市町村や都道府県等)が異なる場合が多く、複数の地図を重ね合わせてその関係を定量的に検討することは困難です。そこで、現在国内で急増し、対策が求められている耕作放棄地について、様々な情報と重ねられるよう規格化した基盤地図を作成するとともに、それを利用したケーススタディを実施しました。
成果の内容・特徴
  1. 農林業センサス(統計情報)と、農環研において既に開発済みの不定形ポリゴンデータを方形ポリゴンデータ化するアルゴリズムを利用し、2005年時点における耕作放棄面積を10km単位のメッシュ地図化しました。(図1)。メッシュ地図とは、総務省が各種統計情報を重ね合わせるために全国を方形区画に分割して作成したもので、基盤情報として非常に利用性が高いものです。
  2. 作成したメッシュ地図の活用事例として、耕作放棄地の分布と、環境省生物多様性センターが公開している10kmメッシュ単位の絶滅危惧植物の分布情報(2001年、2007年の2時期)を重ね合わせ、その関係を検討しました。まず都道府県版レッドデータブックを利用し、生物多様性の減少要因を抽出する上で指標性が高いと考えられる元・普通種23種を選定しました(図2)。それらの分布メッシュ地図と耕作放棄地のメッシュ地図を重ね合わせたところ、両者は全国的に重なっていることが示されました(図3)。つまり、耕作放棄地の広がりが、生物多様性の減少に対して何らかの影響を及ぼしている可能性が全国レベルで示唆されました。
  3. 耕作放棄地の分布をメッシュ地図化したことによって、様々な他の地図を重ねてその関係を定量的に評価することが容易になりました。作成した地図は、基盤情報として耕作放棄に関連する様々な研究に貢献することが期待されます。
成果の活用面・留意点本研究の一部は、JSPS 科研費 40554332 による成果です。
具体的データ
図1
図2
図3
研究担当者大澤剛士(農業環境インベントリーセンター)、神山和則(農業環境インベントリーセンター)、三橋弘宗(兵庫県立大学)
発表論文1) Osawa et al., PLoS ONE, 8: e79978 (2013)
発行年度2013
オリジナルURLhttp://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/result/result30/result30_82.html
収録データベース研究成果情報

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