ヨーネ病の新しい血清学的診断用抗原Map-echA

ヨーネ病の新しい血清学的診断用抗原Map-echA

タイトルヨーネ病の新しい血清学的診断用抗原Map-echA
要約ヨーネ菌の遺伝子組換え抗原rMap-echAは、ヨーネ菌感染牛血清と強く反応し、現行のELISAと比較して早期に抗体検出が可能なことから、感度及び特異性の高いヨーネ病に対する新しい血清学的診断法の抗原として有用である。
キーワードヨーネ病、ヨーネ菌、遺伝子組換え抗原、血清学的診断法、ELISA
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 細菌・寄生虫研究領域
連絡先029-838-7708(情報広報課)
分類研究成果情報
背景・ねらいヨーネ病の撲滅には、感染早期に高感度かつ特異的に感染牛を見つける検査法の開発・改良が必要である。血清学的検査は安価で多検体処理することができるため、よく利用されているが、感染後期の診断法であり、またELISAの抗原には抗酸菌共通抗原を多数含むため、特異性に問題がある。そこで、ヨーネ病の血清学的診断法改良のため、感染牛の血清と強く反応する新たな菌体抗原を同定し、その遺伝子組換え抗原を用いて、診断用抗原としての評価を行う。
成果の内容・特徴
  1. ヨーネ菌遺伝子発現ライブラリーの検索から、ヨーネ菌感染牛血清と強く反応するタンパク質エノイル・コエンザイムA・ヒドラターゼ(Map-echA)を同定した。この遺伝子組換え体rMap-echAはELISA抗原として使用できる(Map-echA ELISA)。
  2. ヨーネ菌自然感染牛血清は、非感染牛血清と比較してMap-echA ELISAで有意に高いOD値を示す(図1)。
  3. ヨーネ菌を含めた7種類の抗酸菌接種牛の抗血清を用いた交差反応試験で、Map-echAELISAは現行のELISAよりヨーネ菌に対して高い特異性を示す(図2)。
  4. Map-echA ELISAでは、現行のELISAに比べて有意に2-7ヶ月早く、ヨーネ菌に対する感染抗体を検出できた(表1、図3)。
成果の活用面・留意点
  1. Map-echA ELISAは、現行のELISAより感度、特異性が高く、ヨーネ病の新たな血清 学的診断法として有用である。
  2. 抗原供給のため、rMap-echAの安定的な大量生産・精製技術の確立が必要である。
  3. 今後は、野外血清を用いたMap-echA ELISAの感度、特異性の評価が必要である。
  4. rMap-echAに対する抗体応答は、現行法に比べて早期に認められる。Map-echAの解析は、ヨーネ菌に対する宿主の免疫応答や感染機構の解明に重要である。
具体的データ
図1
図2
表1
図3
予算区分RS事業
研究期間2011~2013
研究担当者永田礼子、川治聡子、森康行
発表論文Nagata R. et al. (2013) Vet. Immunol. Immunopathol. 155(4):253-258
発行年度2013
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/niah/2013/niah13_s05.html
収録データベース研究成果情報

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