未変換ナタネ油を改造済ディーゼル発電機の燃料に使用して電源利用できる

未変換ナタネ油を改造済ディーゼル発電機の燃料に使用して電源利用できる

タイトル未変換ナタネ油を改造済ディーゼル発電機の燃料に使用して電源利用できる
要約簡易な改造を施したディーゼル発電機は、適切な整備によりエンジンの異常な摩耗や燃焼を発生させずに未変換ナタネ油を燃料として1250時間以上利用できる。ナタネの乾燥~搾油工程での電源利用を想定すると2ha分、7年間に相当する。
キーワードナタネ、SVO、ディーゼルエンジン、連用試験
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター 生産基盤研究領域
連絡先029-838-7507
分類研究成果情報
背景・ねらい生産量の増加が見込まれるナタネについて、利用方法の多様化の一環として未変換ナタネ油(SVO: Straight Vegetable Oil)の燃料利用が挙げられる。ここでは、不具合への対応が容易な屋内での電源利用を想定し、SVO仕様に改造したディーゼル発電機の利用に関する情報を提供する。簡易な改造によりSVO仕様としたディーゼル発電機(定格出力:50kHz時6.5kVA)に負荷として赤外線ヒータ(2kW×2台)を用い、積算時間1500時間まで連用試験を行った経過にもとづき、電源利用時のエンジンの運転状況と留意事項、また、ナタネ生産における電源利用を想定した試算を示す。
成果の内容・特徴
  1. 改造済発電機は、圧搾搾油および精油(フィルタプレス)により自家生産したナタネ油を供試して1250時間、軽油供試で250時間の積算1500時間利用できる。
  2. 1500時間の運転時間中、エンジン摩耗の指標であるエンジンオイル中の鉄含量は、一般的に問題がないとされる100ppm以下であり、積算運転時間300時間に機械の初期摩耗(いわゆるバリが取れる現象)とみられるピークが認められるが、顕著な増加傾向はない(図1)。また、不完全燃焼の指標であるエンジンオイル中のすす含量は一般的に問題がないとされる3%以下で、顕著な増加傾向は認められない(図1)。
  3. ナタネ油の低位発熱量は軽油より約16%低く、実際の供試比較でもナタネ油供試時は燃焼消費率が高い(図2)。
  4. 運転時間1250時間は、ナタネの乾燥~搾油での電源利用を想定すると2ha分7年間(農業用設備の法定耐用年数)に相当する。年間4t処理で180時間[内訳:10 h(乾燥)、 68 h(選別)、 102h(搾油・精油)]×7年間で1260時間である(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 自家生産のナタネ油は塵や水分が混入しやすく、燃料フィルタの詰りによる運転停止を引きおこす可能性があるため、フィルタ交換等の整備に習熟するなどトラブルを想定した利用が必要である。
  2. 主な改造点は、ナタネ油の粘度を下げるための燃料加熱システム、燃料水分離フィルタ、ナタネ油に対応した噴射ノズルの付加である。改造に際しては供試エンジン(クボタ製Z482 )に対応するELSBETT社のキットを用いた。(参考:2009年度東北農研研究成果情報、 FAMEに変換しないナタネ油のコンバインへの燃料利用による化石燃料削減効果、http://www.naro.affrc.go.jp/org/tarc/seika/jyouhou/H21/hatasaku/H21hatasaku010.html)
具体的データ
図1
図2
表1
予算区分交付金
予算区分実用技術
予算区分委託プロ(地域活性化バイオマス)
研究期間2009~2013
研究担当者金井源太、小綿寿志、澁谷幸憲
発表論文金井ら(2014)
農業施設45(1)、14-24.
発行年度2013
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/tarc/2013/tarc13_s18.html
収録データベース研究成果情報

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