リンゴの高着色品種では高温下におけるアントシアニン蓄積能力が高い

リンゴの高着色品種では高温下におけるアントシアニン蓄積能力が高い

タイトルリンゴの高着色品種では高温下におけるアントシアニン蓄積能力が高い
要約無袋果での着色が良好な「あかね」および「秋映」においては、収穫期にはリンゴの着色にとって比較的高温である25°Cでのアントシアニン蓄積能力が高い。
キーワードリンゴ、果実、着色、アントシアニン、温度
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 リンゴ研究領域
連絡先029-838-6453
分類研究成果情報
背景・ねらいリンゴ果実の赤い着色はアントシアニン色素の蓄積によるものであり、その蓄積の程度は品種によって大きく異なる。本研究では、収穫後の果実(「つがる」、「つがる姫」、「あかね」、「秋映」)を用いて着色温度依存性の品種間差異を時期別に調査する。ここでは、ある温度条件下で得られた最終的なアントシアニン濃度を着色能と表現する。
成果の内容・特徴
  1. 「つがる」(早生品種)では、収穫期の4週間前・2週間前には比較的高温下(25°C)では着色しないが、収穫期になると25°Cにおいて低温下(15°C)の半分程度の着色能をもつようになる(図1のa)。「つがる姫」(早生品種)では、収穫期の着色能が「つがる」よりも2倍近く高い(図1のb)。
  2. 「あかね」(早生品種)では収穫期の2週間前から25°Cでの着色が15°Cと同程度進む上に、収穫期における25°Cでの着色能が「つがる」・「つがる姫」よりも高い(図1のc)。これにより、「あかね」の無袋果のアントシアニン濃度は収穫期の2週間前の時点ですでに高く(70.0 μg/cm2)、収穫期にはさらに高くなる(125.5 μg/cm2)と考えられる。
  3. 「秋映」(中生品種)では、収穫期の4週間前から収穫期まで低温であるほど着色能が高い(図1のd)。その一方で、「秋映」では全体的に着色能自体が高く、収穫期の25°Cでの着色能は同時期の「あかね」と同程度に高い。この絶対的な着色能の高さが「秋映」の最終的な無袋果の高着色(135.6μg/cm2)をもたらすと考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. 早生品種および収穫期の早い中生品種については、インキュベーターによる着色試験により、15°Cでの着色能と25°Cでの着色能とを比較することによって、高温下での着色特性を推定することができる。
  2. 本研究で得られた結果により着色開始時期と着色適温を推定できる。したがって、これらの結果を各品種の葉摘み開始時期を決める際の参考にすることができる。
具体的データ
図1
予算区分交付金
研究期間2008~2014
研究担当者本多親子、別所英男、村井麻理、岩波宏、森谷茂樹、阿部和幸、和田雅人、守谷(田中)友紀、羽山裕子、立木美保
発表論文Honda C. et al. (2014) HortScience 49:1510-1517
発行年度2014
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/fruit/2014/fruit14_s11.html
収録データベース研究成果情報

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