カラーピーマン・パプリカ栽培における光照射追熟技術を用いた増収栽培技術

カラーピーマン・パプリカ栽培における光照射追熟技術を用いた増収栽培技術

タイトルカラーピーマン・パプリカ栽培における光照射追熟技術を用いた増収栽培技術
要約果実表面の10%以上が着色しているカラーピーマン・パプリカの未熟果を収穫し、15~20°Cの温度を保ちながら光を照射すると、4~7日で出荷可能な状態に着色する(光照射追熟)。この光照射追熟により、夏秋栽培では1割以上の商品果の増収が見込まれる。
キーワードカラーピーマン、パプリカ、増収効果、光照射、追熟
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所 野菜育種・ゲノム研究領域
連絡先050-3533-3861
分類主要普及成果
背景・ねらいカラーピーマン・パプリカの需要は増加しているが、国内流通のほとんどを輸入品が占めている。このため、外食・中食の実需者を中心に国産品の増産が求められている。カラーピーマン・パプリカは完熟果を収穫するため、着果負担が大きく生産量が制限されていると考えられている。また、夏秋栽培では、栽培終了時に低温のため十分に着色できずに出荷できない果実が大量に発生している。そこで、着色途中の果実を収穫し、光の照射によって着色を促進する光照射追熟技術を利用した早どり増収栽培技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 果実表面の10%以上が着色した未熟果を乾燥しないようにポリエチレン袋等に入れて、15~20°Cの温度を確保しながら、蛍光灯などにより50~100μmol/m2/sの(蛍光灯下約40cmの光強度)光を24時間連続照射すると、4~7日間で完熟果と同等まで着色する(光照射追熟)(図1)。果実の品質は、市販果実と比べて、糖度が同等またはやや低く(図2)、外観およびその他の品質は同等である。
  2. カラーピーマン・パプリカの夏秋栽培では、栽培期間中に着色程度が10%以上の未熟果を収穫し着果負担を軽減した上で光照射追熟すると約12%の増収効果が得られる。また、栽培後期に摘心を遅らせるなどにより通常より未熟果が多く残るようにして栽培終了時に一斉収穫した未熟果を光照射追熟すると約14%、栽培期間中の光照射追熟と併用すれば約15%の増収効果が得られる(表1)。
  3. 光照射追熟用の棚は木材やメタルラック等で簡易かつ安価(栽培面積3~5a当たり1台2~3万円)に作製できる(図2)。
  4. 山形県の100坪ハウスで900株を栽培した実証試験における栽培終了時の光照射追熟による増収効果は、約13万円(約40万円/10a)である(図2)。
普及のための参考情報
  1. 普及対象:カラーピーマン・パプリカ生産者
  2. 普及予定地域・普及予定面積:東北、関東、中部、四国地方に40ha
  3. 長野県および高知県の夏秋栽培による実証試験では、5~15%の増収効果が認められている。
  4. 本技術は、山形県、長野県および高知県の2ha以上の生産地で導入されている(平成26年度)。
具体的データ
図1
図2
表1
図3
予算区分交付金
予算区分競争的資金(農食事業)
予算区分その他外部資金(その他)
研究期間2011~2014
研究担当者松永啓、永田雅靖、齊藤猛雄、斎藤新、内藤善美(岩手県)、吉田千恵(宮城県)、高橋正明(宮城県)、古野伸典(山形県)、澤野史(長野県)、宮崎清宏(高知県)、猪野亜矢(高知県)、児玉幸信(高知県)
発表論文吉田ら(2014)園芸学研究、13(2):155-160
発行年度2014
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2014/14_027.html
収録データベース研究成果情報

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