マシン油乳剤散布による発病助長を利用したチャ赤焼病強度抵抗性検定法

マシン油乳剤散布による発病助長を利用したチャ赤焼病強度抵抗性検定法

タイトルマシン油乳剤散布による発病助長を利用したチャ赤焼病強度抵抗性検定法
要約圃場のチャ樹にマシン油97%乳剤50倍を樹冠面に散布し、その1~2日後に赤焼病細菌を接種して、発病を調査する。マシン油乳剤散布後の接種でも、発病葉数が30枚/m2以下の場合は強度抵抗性である。
キーワードチャ、赤焼病、強度抵抗性、マシン油乳剤、検定法
担当機関(国)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所 茶業研究領域
連絡先029-838-6543
分類研究成果情報
背景・ねらいチャ赤焼病は秋冬期から一番茶期に発生する細菌病であり、多発時は一番茶の収量が激減する。赤焼病の発病は年次間差があり、自然発病の圃場観察でチャ品種・系統の赤焼病抵抗性を明らかにすることは困難である。一方、マシン油乳剤を散布したチャ樹では赤焼病の発病が助長される。そこで、この現象を応用し、チャ赤焼病強度抵抗性検定法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本検定法は、マシン油97%乳剤50倍(O社)を茶畝に散布し(200L/10a)、1~2日後の夕方に赤焼病細菌(1x108CFU/ml、100ml/m2)を接種し、約45日後に発病調査を行う(図1)。また、マシン油乳剤を散布しない無処理区を同一畝に設定する。
  2. 2014年に14品種の赤焼病抵抗性を本法で検定すると、マシン油乳剤区は赤焼病の発病が助長され、無処理区に比べ、罹病性品種と抵抗性品種の発病葉数の差が顕著となる。「あかね」、「やえほ」、「べにひかり」、「さやまかおり」「しゅんめい」および「べにふうき」の発病葉数は30枚/m2以下であり、強度抵抗性と判定される(図2のA)。
  3. 2015年に再検定を行った結果を図2のBに示す。2014年より発病葉数が全体的に増加したが、「あかね」、「やえほ」、「さやまかおり」の発病葉数は30枚/m2以下で、強度抵抗性である。「べにひかり」、「しゅんめい」、「べにふうき」の発病葉数は前年より増加したが、43~65枚/m2で、抵抗性である。強度抵抗性品種の病斑は、極弱の「かなやみどり」より小さい(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 本法は接種から発病調査まで50日以内で終了し、赤焼病強度抵抗性系統の選抜に利用できる。選抜の精度を上げるために、年次反復試験を行うことが望ましい。
  2. マシン油乳剤散布後の赤焼病菌接種は、早生品種萌芽期の約50日前に行う。それ以前に行うと、罹病性系統の発病葉数が著しく増加し、激しい落葉を生じる可能性がある。
  3. 強度抵抗性検定法の比較品種として、抵抗性品種は「さやまかおり」、罹病性品種として「かなやみどり」、「さえみどり」もしくは「やぶきた」を用いる。
  4. 供試するチャ樹は摘採面が形成される定植5年目以降の系統比較試験圃場もしくは品種栽培試験圃場で行う。個体選抜試験等の幼木は、成木に比べ赤焼病感受性が高いので、本法は使用できない。
具体的データ
図1
図2
図3
予算区分交付金
研究期間2011~2015
研究担当者吉田克志
発表論文吉田(2016)野菜茶研研報、15:35-47
発行年度2015
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2015/vegetea15_s14.html
収録データベース研究成果情報

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