ノリ育種の選抜技術開発と新品種候補株の作出
ノリ育種の選抜技術開発と新品種候補株の作出
タイトル | ノリ育種の選抜技術開発と新品種候補株の作出 | ||
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要約 | ノリ養殖の生産安定のため、色調及び高水温障害耐性に優れた新品種の作出に必要な技術開発と、候補株の選抜を行った。高色調品種の作出については、色調評価に適した培地を明らかにし、色調の違いによる3系統の類別化を行った。高水温障害耐性については多層化に関与する遺伝子発現量を指標とした選抜方法を開発した。 | ||
担当機関 | 千葉県水産総合研究センター 東京湾漁業研究所 | ||
連絡先 | 0439-65-3071 | ||
区分(部会名) | 水産 | ||
専門 | 増養殖技術 | ||
研究対象 | のり | ||
分類 | 研究 | ||
背景・ねらい | 千葉県ノリ養殖は全国的にも高い単価で取引されてきたが、近年、単価の下落が顕著になり漁家経営に影響を与えている。単価の下落については、高水温化による品質低下が一つの要因となっているため、高い評価(価格)が得られる色の濃い新品種、そして高水温の影響で生じる多層化障害に耐性を有した新品種の作出を行うために、選抜技術の開発と候補株の作出を行った。 | ||
成果の内容・特徴 | 1 選抜技術の開発 ・色調評価に適した培養液はPES培地であることを明らかにした。 ・ノリの色調は褐色、赤褐色、黒褐色の3系統に類別され、さらにその濃淡で株間に差があることが明らかになった(図1)。 ・多層化に関与する2種類の遺伝子を特定し、これら遺伝子の発現量を指標にした選抜方法を開発した(図2)。 2 候補株の作出 ・高色調を指標として、当研究所保有の224株を素材とした選抜試験を行い、7株の候補株を得た。 ・選抜した高水温耐性候補株の多層化耐性は、既存21株で比較した場合に最も強い耐性を有していた(図3)。 | ||
成果の活用面・留意点 | 成果を活用することで、新品種の開発、普及など、実用化に向けた次のステップへと発展できる。 | ||
予算区分 | 県単 | ||
研究期間 | 2010~2014 | ||
研究担当者 | 島田裕至(東京湾漁業研究所) | ||
発表論文 | 特許出願 2014年3月20日 特願2014-058574 「ノリの高水温耐性遺伝子、およびそれを用いた高水温耐性ノリの選抜方法」 | ||
発行年度 | 2016 | ||
オリジナルURL | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=6018&YEAR=2016 | ||
収録データベース | 研究成果情報 |