機械学習とマイクロシミュレーションを利用した農業経営体数予測モデル

機械学習とマイクロシミュレーションを利用した農業経営体数予測モデル

タイトル機械学習とマイクロシミュレーションを利用した農業経営体数予測モデル
要約市町村における農業経営体数や離農に伴う供給農地面積等を推計するモデルである。市町村行政が地域の将来ビジョンを策定する場合や、農地中間管理機構において、農地の担い手経営への受け渡しに向けた計画を立案する際に活用できる。
キーワード農業経営体、機械学習、マイクロシミュレーション、予測モデル
担当機関(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 農業情報研究センター 農業AI研究推進室
連絡先029-838-8874
分類研究成果情報
背景・ねらい農業従事者の高齢化等により、農業経営体数は減少している。今後、地域農業を維持するには、市町村等の行政では、地域農業の将来ビジョンを策定し、その達成に向けた施策を実施する必要がある。また、農地中間管理機構では、農地の担い手経営への効率的な受け渡しに向けた計画の立案が求められる。しかし、これらを適切に実施するには、地域農業における将来の農業経営体数を予測し、離農に伴う供給農地面積を事前に把握することが重要である。そこで、機械学習とマイクロシミュレーションを利用して、市町村単位でも精度が高い推計結果が得られる農業経営体数予測モデルを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 農業経営体数予測モデルは、機械学習の手法の一つであるニューラルネットワークとマイクロシミュレーションを利用している(図1)。まず、ニューラルネットワークにより個々の農業経営体の営農継続確率(0~100%)を算出し、それをマイクロシミュレーションにおける各農業経営体の営農継続判定に活用する。それらの結果を積み上げることで、地域全体の農業経営体数を推計する。なお、将来予測は5年ごとに可能である。
  2. 農業経営体数予測モデルは、市町村単位での農業経営体数や離農に伴う供給農地面積を高い精度で推計できる(表1)。この推計精度は、農業地域類型区分(都市的地域、平地農業地域、中間農業地域、山間農業地域)が異なっても大きな相違がみられない。そのため、地域農業の条件が異なる様々な市町村で適用できる。
  3. 農業経営体数予測モデルでは、各農業経営体の属性情報を入力することで、a)市町村単位における農業経営体数、b)離農に伴う供給農地面積、c)各農業経営体の営農継続確率(離農リスク)、d)農業経営体の属性データの分布、例えば、農業経営体の経営主の年齢分布や、販売金額が1位の部門別の農業経営体数(図2)などの推計が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 市町村行政では、地域農業の将来ビジョンや営農支援施策の策定、農地中間管理機構では、農地の担い手経営への受け渡しの計画立案に活用できる。
  2. モデルの構築には、農林業センサス個票のデータを利用している。
  3. 対象とする農業経営体は、家族経営体であり、組織経営体は含まない。また、離農は農林水産省が定義している農業経営体でなくなった場合とする。
  4. 農業経営体数が極端に少ない市町村の推計精度は低くなる場合がある。
予算区分交付金
予算区分競争的資金(科研費)
研究期間2017~2018
研究担当者寺谷諒、松本浩一
発表論文寺谷、守屋(2018)システム農学、33(4):137-147
発行年度2018
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/rcait/2018/rcait18_s01.html
収録データベース研究成果情報

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