インドールピルビン酸の食餌摂取は炎症性腸疾患モデルマウスの腸管炎症を抑制する

インドールピルビン酸の食餌摂取は炎症性腸疾患モデルマウスの腸管炎症を抑制する

タイトルインドールピルビン酸の食餌摂取は炎症性腸疾患モデルマウスの腸管炎症を抑制する
要約インドールピルビン酸を食餌摂取することにより、マウスのT細胞移入大腸炎症モデルの腸管炎症が抑制される。この抑制作用は、ダイオキシン受容体である芳香族炭化水素受容体のアンタゴニストの投与により阻害される。
キーワード芳香族ピルビン酸、芳香族炭化水素受容体、腸管炎症、抗炎症
担当機関(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産研究部門 畜産物研究領域 畜産物機能ユニット
連絡先029-838-8011
分類研究成果情報
背景・ねらい芳香族ピルビン酸(フェニルピルビン酸、ヒドロキシフェニルピルビン酸、インドールピルビン酸)は芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン)から脱アミノ反応により生成する。我々はこれまでに、芳香族ピルビン酸に紫外線照射に起因する皮膚障害に対して防御効果があることを報告している。このうち、ヒドロキシフェニルピルビン酸とインドールピルビン酸は水溶液中において、ダイオキシン受容体である芳香族炭化水素受容体(AHR)のアゴニストを生成することが報告されている。AHRアゴニストは腸管炎症モデルに対して抗炎症作用を発揮することが報告されていることから、これらの物質には腸管炎症を抑制できる可能性が考えられる。
そこで本研究は、マウスのT細胞移入大腸炎症モデルを用いて、各芳香族ピルビン酸の大腸炎症抑制作用を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 芳香族ピルビン酸のうちインドールピルビン酸にのみ、マウスの大腸炎症を抑制する作用が認められる(図1)。
  2. インドールピルビン酸の食餌摂取により、マウスの大腸においてAHRの活性化マーカーであるCyp1a1の遺伝子発現が亢進する(図2)。
  3. AHRアンタゴニストの投与によってインドールピルビン酸の大腸炎症抑制作用が阻害される(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 炎症性腸疾患は炎症を繰り返す疾患であり、炎症が抑制されている状態を維持することが重要である。これに寄与する食品成分や薬剤としてインドールピルビン酸の利用が考えられる。
  2. 一方で、本成果はマウスの腸管炎症モデルを用いて得られたものであり、ヒトに応用する場合はヒトでの検証が必要である。
予算区分交付金
予算区分その他外部資金(SIP)
研究期間2014~2018
研究担当者青木玲二、青木綾子(東大院・農生科)、鈴木チセ、高山喜晴
発表論文Aoki R. et al. (2018) J. Immunol. 201(12):3683-3693
特許出願(公開)青木ら「腸疾患の予防剤および/または治療剤」特開2017-052727(2017年3月16日)
発行年度2018
オリジナルURLhttp://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nilgs/2018/nilgs18_s12.html
収録データベース研究成果情報

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