サケ類筋肉の風味の機器分析による客観的評価

サケ類筋肉の風味の機器分析による客観的評価

タイトルサケ類筋肉の風味の機器分析による客観的評価
要約5種類のサケ類から調製した香気成分をにおい識別装置で分析した結果、においが互いに異なること、さらに養殖魚と天然魚とが異なる風味を持つことが明らかとなった。熱水抽出エキスを味認識装置で分析した結果、旨味コクの味質項目で味は大きく3群に分かれることが分かった。
担当機関(国研)水産研究・教育機構 中央水産研究所 水産物応用開発研究センター
連絡先045-788-7604
区分(部会名)水産
専門品質評価
研究対象さけ・ます類
分類研究
背景・ねらい1人当たり魚種別購入量から判断すると、日本人にとってサケ類は人気のある水産物の一つである。サケ類としていくつもの種が消費されており、それぞれ肉質が異なると考えられる。食品の品質を判断する要因には、味やにおい、堅さなど様々ある。これらの品質を判断する手法の一つが官能検査である。しかし、官能検査には、訓練された検査員が必要であること、パネルの個人差等により、データの客観性に難点があることなど問題点もある。そこで本研究では、魚肉の肉質を客観的に評価するため、味認識装置やにおい識別装置等を用いた機器分析により、5種のサケ類の風味を比較した。
成果の内容・特徴1) 5種類のサケ類(日本産とロシア産シロサケOncorhynchus keta、ロシア産ベニザケO. nerka、チリ産養殖ギンザケO. kisutch、チリ産養殖タイセイヨウサケSalmo salar、各3尾ずつ)の一般成分を常法により分析したところ、養殖魚であるギンザケとタイセイヨウサケの脂質含量が有意に高かった。 
2) 細断した普通筋から香気成分を調製し、におい識別装置により分析後、得られたセンサー出力値を用いて主成分分析を行ったところ、各種それぞれグループを形成し、5種のサケ類のにおいが互いに異なることが示された。また、養殖魚と天然魚とが異なるにおいを持つことが明らかとなった。 
3) 細断した普通筋から熱水抽出エキスを調製し味認識装置により分析した。その結果、旨味では種間差は認められなかったが、旨味コクではタイセイヨウサケとロシア産シロサケがギンザケや日本産シロサケよりも高い値を示した。またベニザケはその中間に位置し、大きく3つのグループに分かれることが分かった。 
4) 熱水抽出エキス中のアミノ酸や核酸関連物質、有機酸の含量を調べた結果、エキス中に多量のアンセリンが含まれ、特に日本産シロサケやベニザケ、ギンザケで高い傾向を示した(表2)。グルタミン酸濃度は日本産シロサケやベニザケで高値を、核酸関連物質のうちIMPはロシア産シロサケが低値を示した(表2)。
成果の活用面・留意点におい識別装置により、サケ類のにおいがそれぞれ異なることが明らかとなり、機器分析により官能検査の欠点を補完できる可能性が示された。
予算区分技会「革新的技術開発・緊急展開事業」(うち地域戦略プロジェクト)実証研究型
予算区分水産庁「戦略的魚類養殖推進事業」うち養殖魚安定生産・供給技術開発委託事業
研究期間2016~2019
2018~2018
研究担当者東畑顕、石田典子
発行年度2019
オリジナルURLhttp://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=8266&YEAR=2019
収録データベース研究成果情報

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