3次元蛍光測定によるヒジキ加工品の原産地判別法の検討

3次元蛍光測定によるヒジキ加工品の原産地判別法の検討

タイトル3次元蛍光測定によるヒジキ加工品の原産地判別法の検討
要約簡易迅速なヒジキ加工品の産地判別法開発を目指し、3次元蛍光測定による判別法を検討した。2014年と2019年に購入した日本産と韓国産のサンプルで各年の判別モデルを作成できた。2014年モデルによる2019年サンプルの判別率は67.9%であり、その逆の組合せでは52.0%であった。2014年と2019年サンプル両方を用いてモデルを作成し、バリデーションを行うと、判別率は81.1%で判別することができた。
担当機関(国研)水産研究・教育機構 中央水産研究所 水産物応用開発研究センター 安全性評価グループ
連絡先045-788-7665
区分(部会名)水産
専門品質評価
研究対象他の藻類
分類研究
背景・ねらい乾燥ヒジキ加工品は近年国内需要が増大しており、韓国、中国からの輸入品が流通しているため産地表示の偽装が懸念されている。ヒジキ加工品の産地判別法には元素分析や同位体分析による手法が知られているが、それらは多検体を分析する必要のある産地判別研究において簡易性が低いことが課題であった。そこで本研究では、近年の食品鑑別研究で簡易迅速な手法として用いられる3次元蛍光測定と多変量解析を利用し、ヒジキの産地判別モデルの構築と、実装上の課題の探索を試みた。
成果の内容・特徴
  1. 2014年に購入した日本産、韓国産サンプルは硝酸で分解し、ICP-AESとICP-MSにより元素を測定した。元素組成から判別モデルを作成し、判別率が96.6%であった(図1)。 
  2. 蛍光測定用サンプルはミルサーで粉砕し、篩を用いて粒径を500μm以下に揃えた。測定はF7100(日立製)を用い、励起波長を220から900nmまで10nm毎に変更し、220から900nmまで5nm毎の蛍光強度を測定した。一次光及び多次光を除外し、JMPを用いてステップワイズ法による変数選択と線形判別分析を行った。 
  3. 2014年サンプルの測定結果で作成した判別モデルで判別率は92.0%であった。2019年サンプルの測定結果で作成した判別モデルで判別率は92.9%であった。2014年サンプルで作成した判別モデルで2019年サンプルを判別すると判別率は67.9%、2019年モデルで2014年サンプルを判別すると判別率は52.0%であった(図2)。 
  4. 2014年と2019年のサンプルを混合した判別モデルでは、判別率は81.1%となり、精度が向上した。
成果の活用面・留意点本法は簡易迅速で、産地偽装に対する一次スクリーニング手法として有用である。一方、判別モデルとサンプルの年度が異なると判別率が低下するためモデルの流用ができず、サンプルの年度に合わせて判別モデルを作成する必要があることが明らかになった。今後はサンプル数を増やし、より確かな手法を確立して参りたい。
予算区分交付金「水産物および水産加工品等の食品表示鑑別技術の開発」
研究期間2018~2019
研究担当者世古卓也、佐藤洋子、鈴木珠美、山下由美子、石原賢司(中央水研)、山下倫明(水大校)
発表論文世古卓也ほか、日本・韓国・中国産の乾燥ヒジキ加工品に含まれる元素の定量と解析、平成31年度日本水産学会春季大会(ポスター発表)
世古卓也ほか、3次元蛍光測定によるヒジキ加工品の原産地判別法の検討、令和元年度日本水産学会秋季大会(ポスター発表)
発行年度2019
オリジナルURLhttp://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=8395&YEAR=2019
収録データベース研究成果情報

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