キウイフルーツ果実軟腐病の伝染源の所在と感染経路・時期の解明(245)
課題番号 | 1992001389 |
研究機関名 | 果樹試験場(果樹試) |
研究期間 | 完H01〜H03 |
年度 | 1992 |
研究問題 | 果樹病害の発生生態の解明と防除法の確立 |
大課題 | 果樹病害の発生生態の解明 |
中課題 | 果樹の病原菌のほ場動態の解明 |
小課題 | キウイフルーツ果実軟腐病の伝染源の所在と感染経路・時期の解明(245) |
摘要 | 薬剤無散布園における果実軟腐病菌の果実への感染率は、落弁直後は低いが、約2週間後になると高くなり、その後梅雨開けまで上昇した。一部では果実収穫前に低下が見られる場合もあった。病原菌のPhomopsissp.(P)とBotryosphaeria sp.(B との分離率をみると、6月下旬まではPが大部分であったが、それ以降になると、Bも分離されるようになったが低率であった。果実の果梗部、中央部、果頂部の各部位から、果実生育期前期(6−7月)、中期(8月)、後期(10 月)に病原菌の分離を行ったが、部位の違いによる分離率にほとんど差異はみられなかった。キウイフル−ツ園で雨水を採取して、雨水中の糸状菌数をカウントしたところ雨水1ml当り100 〜1000個、梅雨期にはPが数個ないし数十個、Bはたまに数個カウントされるのみであった。また、昨年の剪定枝からは、4月上旬から10月の間多数のPがカウントされたが、Bは少なかつた。一昨年の剪定枝になると昨年のものより両菌は少なかった。古い枯死樹皮からはほとんど両菌はカウントされなかった。以上の結果から防除対策として、果実への感染は落弁直後から急上昇するので、落弁直後から梅雨開けまで薬剤散布をする必要がある。また、枯死まもない枝、剪定跡、果梗枝が伝染源となるので、これらを切除する。 |
研究分担 | 安芸津・病害研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030030416 |
収録データベース | 研究課題データベース |