摘要 | ヒラメ等肉眼では発見の難しい底魚の数をカウントするため、海底模様の僅かな変化を識別できる画像処理システムの開発を目的とした。本研究では、画像入力から魚体映像の抽出までをおこなえる一連の画像処理ソフトウェアの開発を行った。元年度は各種画像処理機能をメニュー化するプログラムを作成した。PICPイメージスキャナを画像入力装置としてもつエンジニアリング・ワークステーション上で開発した。処理結果の画像はCRTディスプレイに表示される。アプリケーションには「2値化イメージ処理ライブラリ」を採用した。メニュー項目は「スキャナによるイメージの取り込み」「レーベリング」「輪郭化」「細線化」「平滑化」「収縮」「膨張」「反転」がある。2年度は各操作をマウスでインタラクティブに行えるようユーザインタフェイスのプログラムを作成した。これにより各機能を組み合わせて使えるようになった。実験例として、一尾の魚体像の解析を試みたところ、「輪郭化」の機能が魚体像の抽出に有効であることが分かった。3年度は抽出画像をプロッターに出力するためのユーザインタフェイスのプログラムを作成した。これにより制御コマンドをマウスで容易に設定できるようになった。 |