前線帯の成長促進のための海岸防風工法の開発(143)
課題番号 | 1993004231 |
研究機関名 | 森林総合研究所(森林総研) |
研究期間 | 完H02〜H04 |
年度 | 1993 |
研究問題 | 森林の水土保全・防災機能の維持・増進技術の高度化 |
大課題 | 森林の防災機能の解明と森林災害防止技術の向上 |
中課題 | 防災林の機能解明と造成・維持及び管理技術の開発 |
小課題 | 前線帯の成長促進のための海岸防風工法の開発(143) |
摘要 | 成長と枯損を繰り返している林縁前線に対する最適の防風工法を開発することを目的とした。これまで開発した合掌型の防風柵は、前面からみた密閉度は100%であった。この密閉度を75%にした改良柵モデルをつくり、風洞実験と現地風速測定、空中塩分の捕捉測定、クロマツ林の樹高・成長量測定を行った。実験の結果は従来柵より改良柵の方が風速減風域が水平、垂直方向とも広がった。秋田営林局浜中海岸に施工した柵区の冬期の現地観測の結果、減風効果、空中塩分捕捉効果ともに改良柵区でいっそうの効果が認められた。クロマツの樹高成長は、化学繊維ネットのみの対照区に比較して、改良柵施工地では5〜10m付近までを除けばかなり良い成長がみられる。化繊ネットは2、3年で取り替える必要があるが、間伐材を用いた防風柵は海岸林がある程度成長するまでの期間、一回の施工で済み経済的であり、成長促進の効果が得られる。クロマツの成長に及ぼす風速、空中塩分量の生理的影響面の検討や成長にかかわる他の要因の関係を解明するため、今後もクロマツの成長を長期にわたって追跡調査する必要がある。 |
研究分担 | 森林環境・防災林研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030035208 |
収録データベース | 研究課題データベース |