培養動物細胞を用いた食品関連成分の生体調節機能の評価
課題番号 | 1993003593 |
研究機関名 | 食品総合研究所(食総研) |
研究期間 | 単H04〜H04 |
年度 | 1993 |
研究問題 | 品質成分の解明及び評価 |
大課題 | 食品の健全性に係わる成分の評価及び開発 |
中課題 | 栄養素の生理・生化学的機能の解明 |
小課題 | 培養動物細胞を用いた食品関連成分の生体調節機能の評価 |
摘要 | 細胞膜結合型酵素は細胞内の浸透圧調節、物質移動等細胞機能維持に重要な働きを担っており、その活性の変動は細胞機能を変化させ、種々の疾患の原因となることが知られている。本実験では細胞膜結合型酵素活性を変動させる因子を自然発症高血圧ラット(SHR)とSHRと同系で高血圧を発症しないWistar−Kyoto系(WKY)ラット及び初代培養ラット肝細胞を用いて探索した。SHRは血圧の上昇に伴い肝臓の過酸化脂質濃度が増加することから、血圧上昇には細胞及び細胞膜脂質の酸化に伴う細胞機能異常が関与する可能性が示唆された。そこで、初代培養ラット肝細胞の培地に酸化リノール酸を添加し細胞膜NaイオンATPase、KイオンATPaseの両活性を測定すると、培地への酸化リノール酸の添加は細胞膜NaイオンATPase、KイオンATPaseの両活性を変動させることが確認された。これらの結果をin vivoで確認する目的で、酸化大豆油を添加した食餌をWKY−ラットに摂食させると、酸化大豆油無添加食群に比較して、肝臓細胞膜過酸化脂質量の増加、細胞膜NaイオンATPase、KイオンATPaseの両活性の増加及び血圧の上昇が認められた。結果、細胞膜結合型酵素活性が細胞膜の酸化によって変動を受けることが、また、細胞膜の酸化に伴うNaイオンATPase、KイオンATPaseの両活性変動が血圧上昇に関与する可能性が示された。 |
研究分担 | 食品機能・栄養化学研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030037264 |
収録データベース | 研究課題データベース |