野菜・果実の生理的変化に及ぼす微生物の影響の解明(110)
課題番号 | 1993003696 |
研究機関名 | 食品総合研究所(食総研) |
研究期間 | 継H02〜H06 |
年度 | 1993 |
研究問題 | 素材の特性解明及び利用 |
大課題 | 食料資源の利用技術の改良、開発 |
中課題 | 多水分素材の品質要因の解明と利用・加工技術の改良、開発 |
小課題 | 野菜・果実の生理的変化に及ぼす微生物の影響の解明(110) |
摘要 | 収穫前、収穫後を問わず微生物汚染に強い作物の作出及び貯蔵流通技術の確立のためには、微生物が植物体内に侵入した時の植物の応答機構について詳細に検討することが不可欠である。本年度は、トマトに特有の病原菌であるFusarium oxysporum f. sp. radicis−lycopersiciを用い、この糸状菌に感受性とされる品種BonnyBestと抵抗性品種とされるLarmaに感染させ、その応答反応を解析した。人工気象器内で栽培した各トマトの茎の下部にメスで傷をつけて糸状菌を接種し、接種後5時間、1日、3日目に糸状菌が達していない上部の葉を切り取り抵抗性反応の一つであるキチナーゼ活性を測定したところ、抵抗性の品種では5時間後に接種前の約2.5倍にキチナーゼの活性が上昇し、その後徐々に接種前の状態にもどった。しかし感受性品種では、キチナーゼ活性は終始低い値をとり、両者で糸状菌に対する反応に明かな差が見られた。更に、糸状菌を接種する前のSDS可溶性タンパク質のパターンも両品種では異なっていた。来年度は、糸状菌の一部をラベルしたものをプローブとして両品種を比較し、糸状菌の感染を認識する受容体を検索する。 |
研究分担 | 素材利用・多水分研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030037367 |
収録データベース | 研究課題データベース |