ペプチド合成用固定化担体の開発とバイオリアクターシステムの構築
課題番号 | 1993003757 |
研究機関名 | 食品総合研究所(食総研) |
研究期間 | 新H04〜H05 |
年度 | 1993 |
研究問題 | 加工・流通技術の開発及び利用 |
大課題 | 食品の加工・流通に係わる工学的技術開発 |
中課題 | 食品素材の生物工学的生産システムの開発 |
小課題 | ペプチド合成用固定化担体の開発とバイオリアクターシステムの構築 |
摘要 | 本研究は有機溶媒を含むペプチド合成反応系に適したバイオリアクターシステムの構築を目的としている。甘味料として知られるアスパルテーム製造では、Z−アスパラギン酸(ZA)と過剰のフェニルアラニンメチルエステル(PM)を用いて、その前駆体生産を行っており、残ったPM分を分離する必要がある。そこで反応系として、容積あたりの膜面積が広く、有機溶媒に耐性をもつ中空糸膜を用い、膜の両側に水相(pH 5−6)と有機相を膜をかいして接触させる。水相でZAと過剰の PM を基質としてサーモライシンにより、Z−アスパルテーム(ZAP)が生産される。各溶質の分配平衡から、ZAはほとんど移行しないが、PMとZAPは水相から有機相に適度に移行する。この有機相は、次に水相(pH7)に接触することにより、今度はZAPのみが水相側に移行する。残ったPMを含む有機相は再び反応系有機相へと循環する。反応水相での高いPM濃度を維持したまま、バッチ式であるいは連続式で生産が可能となる。PMあたりの転換率を従来の50%以下から80%以上に向上できることをシミュレーションにより求めることができた。微水系酵素反応は加水分解反応を抑え、通常の反応の逆反応活性が高まるなど利点を有する。 |
研究分担 | 食品工学・プロセス研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030037428 |
収録データベース | 研究課題データベース |