水産物中の成分の酸化防止能と構造(113)
水産物中の成分の酸化防止能と構造(113)
課題番号 | 1993005190 | ||
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研究機関名 | 中央水産研究所(中央水研) | ||
研究期間 | 完H03〜H04 | ||
年度 | 1993 | ||
研究問題 | 水産物の原料特性の解明 | ||
大課題 | 水産物の原料・成分特性の解明 | ||
中課題 | 成分特性の解明 | ||
小課題 | 水産物中の成分の酸化防止能と構造(113) | ||
摘要 | これまで、種々の海洋生物の脂質中の抗酸化性物質について検索してきた。その結果、多くの種において、抗酸化性を示す主成分の一つはリン脂質であるホスファチジルコリン(PC)であることから、PCの化学構造について検討した。PCの化学構造と活性の相関については、脂肪酸部、グリセロール部及びリン酸部はいずれも抗酸化活性を示さなかったが、コリン残基は強い活性を示した。さらに、コリン残基の主官能基であるアミンと水酸基の抗酸化活性について検討して、アミン類がコリンに比べ弱いものの活性を示すことを明らかにした。また、分子内に水酸基を有するアミン類はコリンと同等、またはそれ以上の強い活性を示すことを明らかにした。以上により、PCの抗酸化活性(過酸化物分解能)はコリン部分にあり、その活性部位はアミン側鎖であるが、分子内水酸基の共存により活性が強化されることが明らかとなった。これらの結果から、水産脂質の酸化とその防御機構の基礎的な解明がされ、水産加工及び品質保持技術の応用へ重要な知見が得られた。 | ||
研究分担 | 加工流通利用化学・脂質研食特研 | ||
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030039455 | ||
収録データベース | 研究課題データベース |