低温ストレス下の生殖器官における物質代謝機構(25)
課題番号 | 1994001983 |
研究機関名 | 北海道農業試験場(北農試) |
研究期間 | 完H03〜H05 |
年度 | 1994 |
研究問題 | 寒地生物資源の低温生理生態機構の解明と機能利用技術の開発 |
大課題 | 寒地生物資源の低温生理生態機構の解明 |
中課題 | 寒地型夏作物の耐冷性機構の解明 |
小課題 | 低温ストレス下の生殖器官における物質代謝機構(25) |
摘要 | 低温による生殖器官の生育障害が原因で生じる作物の障害型冷害の生理機構を解明するため、低温に弱い葯(おしべ)の発達に重要な役割を果たすと思われる糖類の含量とそれを制御する糖代謝酵素の活性に及ぼす低温ストレスの影響を調べた。研究材料の1つであるイネ葯に含まれる可溶性糖は、グルコース、フルクトース、スクロース及びオリゴ糖であった。オリゴ糖は他の糖と挙動が異なり、冷害危険期の葯にのみ存在し、12℃の低温処理により減少した。また、構造解析の結果、このオリゴ糖はこれまでに報告のない特徴的な構造を持つことが判明した。一方、葯での糖代謝酵素活性レベルは葉とは大きく異なる上、測定した酵素種により低温による活性低下に差が認められた。これらの結果は、葯には独自の糖代謝系があって組織の発達に重要な役割を果たしていること、その反応過程の一部が低温に影響を受けやすいことを示唆していると思われる。 |
研究分担 | 地域基盤畑作センタ・品質チーム冷害生理研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030040473 |
収録データベース | 研究課題データベース |