かんしょ優良遺伝子集積のための半数化技術(258)
課題番号 | 1994003324 |
研究機関名 | 九州農業試験場(九農試) |
研究期間 | 完H02〜H05 |
年度 | 1994 |
研究問題 | 暖地農業研究の展開を支える基盤的技術の開発 |
大課題 | 遺伝資源の評価と利用による生物機能の開発 |
中課題 | 遺伝子工学、細胞工学等による生物機能の開発 |
小課題 | かんしょ優良遺伝子集積のための半数化技術(258) |
摘要 | 同質倍数体で、ヘテロ性の高いかんしょにおいて、一代雑種の育種効率を高めるためには優良な交配母本を作出することが肝要である。そこで交配母本をホモ化し、優良遺伝子を集積する必要があり、葯培養による染色体の半数化技術を確立する。これまでの供試材料でカルス形成率の高い系統、低い系統、中程度系統の蕾を用いた。カルス誘導培地としては昨年効果的であったLS基本培地とホルモン組成を基本に、ABA添加の有無と葯の低温処理を培養条件として加えた。本年はいずれの系統もカルス形成が良く、約6%の葯で花糸切断部以外からのカルス形成が認められたが、この現象と培養条件との関係は明かではなかった。研究期間中の3年間で538個の葯を培養し、158個の葯からカルスを得た(カルス形成率は約30%)。カルス形成率には系統間差異があるが、年度による変動も相当大きく、葯の採取時期などの影響も考えられる。培地条件としてはカイネチンの添加が有効であった。ABA添加ではむしろカルス形成率が低下した。花糸切断部以外からのカルス形成を抑制することは困難で、このことが半数体を作る場合に大きな障害となると思われる。なおカルスからわずかに不定根を得ることができたが、植物体の再生には至らなかった。 |
研究分担 | 畑地利用・甘しょ育研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030042846 |
収録データベース | 研究課題データベース |