有機ゲルマニウム化合物と糖質の相互作用の解明(70)
課題番号 | 1994003852 |
研究機関名 | 食品総合研究所(食総研) |
研究期間 | 継H04〜H06 |
年度 | 1994 |
研究問題 | 素材の特性解明及び利用 |
大課題 | 食料資源の理化学的性質の解明 |
中課題 | 糖質の特性解明と高度利用 |
小課題 | 有機ゲルマニウム化合物と糖質の相互作用の解明(70) |
摘要 | 有機ゲルマニウム化合物が糖質に対して示す溶液中での特異な反応を解析するともに、これを用いた糖質の新しい利用技術の開発を行うことを目的とする。5年度は、ゲルマニウムのアルキル誘導体三種を、グルコースの異性化反応に応用するこを試みた。最終的な異性化率はプロピオン酸誘導体(Ge−132)で75%、アラニン導体(Ge−385)80%、フェニルアラニン誘導体(Ge−373)では92%に達した。また反速度も40〜50%高くなり、有機ゲルマニウム化合物がグルコースの異性化促進剤とての機能を有することが判明した。平衡時の異性化率には濃度依存性があり、グルースとゲルマニウム濃度が1:1のとき90%以上に達したが、50:1では約52%と、対照とほぼ同じであった。これらのことから有機ゲルマニウムが直接酵素を賦活していのではなく、フルクトースと相互作用して反応の平衡をシフトさせていると推定さた。Ge−373を用いて紫外部差スペクトルにより糖との見かけの解離定数(Kd)を算したところ、フルクトースのKdはグルコースのそれの約1/20であり、有機ゲルマニムがフルクトースに対して明らかに高い親和性をもつことを示した。 |
研究分担 | 応微・酵素利用研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030043298 |
収録データベース | 研究課題データベース |