塩ストレスにおける液胞膜のピロホスファスターゼの役割(237)
課題番号 | 1994004027 |
研究機関名 | 食品総合研究所(食総研) |
研究期間 | 継H04〜H06 |
年度 | 1994 |
研究問題 | 生物変換機能の解明及び利用 |
大課題 | 食品の開発に係わる生物機能の利用 |
中課題 | 細胞機能の解明及び改変 |
小課題 | 塩ストレスにおける液胞膜のピロホスファスターゼの役割(237) |
摘要 | 植物が塩ストレスを受けたとき、細胞質での塩障害を回避し、細胞内の浸透圧バランスを維持するために、液胞に塩類を集積する機構が知られている。このとき液胞内へのNaイオンの取り込みに伴って液胞内のアルカリ化がみられる。このアルカリ化をおさえるために、液胞膜に存在するプロトンポンプが重要な役割を果たしていると考えられる。そこで我々は、単離したイネ培養細胞のうち、塩ストレスに強いK−1(cv.Nipponbare)株と弱いK−13(cv.Boro)株の細胞を、塩ストレスとして100mM NaCl存在下で培養を行い、これらの細胞から単離した液胞膜小胞のピロフォスファスターゼ(PPase)活性およびピロリン酸依存のプロトン輸送能を測定し、塩ストレスと液胞膜PPaseとの相関について検討した。その結果、K−13株では塩処理後4時間ですでに、PPase活性ならびにプロトン輸送能が低下し始めていた。一方、K−1株では塩処理後4日間でもPPase活性・プロトン輸送能ともほとんど阻害がみられなかった。これらの結果から、細胞の塩ストレス感受性と液胞膜PPaseとの間に相関があることが示唆された。 |
研究分担 | 生物機能・分子情報研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030043473 |
収録データベース | 研究課題データベース |