ミクロオートラジオグラフィーによるカルシウムの細胞内動態解析手法の開発と生理作用の解明に関する研究(143)
課題番号 | 1994001639 |
研究機関名 | 野菜・茶業試験場(野菜茶試) |
研究期間 | 完H01〜H05 |
年度 | 1994 |
研究問題 | 生理生態特性の解明とその制御技術の開発 |
大課題 | 物質代謝機構の解明と制御技術の開発 |
中課題 | 物質生産機能向上のための代謝機能の解明 |
小課題 | ミクロオートラジオグラフィーによるカルシウムの細胞内動態解析手法の開発と生理作用の解明に関する研究(143) |
摘要 | 各種生理障害が問題となっているカルシウムについて、ミクロオートラジオグラフィーの手法を確立することによって細胞レベルでのカルシウムの動態および生理作用を解明しようとした。トマトについては、オートラジオグラフィーにより、45Ca施与後1、2、5日の葉および果実への分布を調べた。葉ではCaが維管束を通って葉全体へ分布するが、果実では果頂部にCaが移動しにくく、尻腐れ果発生とCa欠乏との関係が明確となった。ネギは葉中のCaの移動が遅く、先端部への移動に10日間を要した。先端部への移動は高湿条件下では特に遅く、葉先枯れ症の発生にCaの移動が関係していることが明らかとなった。また一度吸収された葉から、他の葉へはほとんど移動しなかった。ネギの表皮細胞を剥離し、ミクロオートラジオグラムを作成した。45Caは導管内、気孔周辺に存在し、表皮細胞内では確認できなかった。したがって、細胞内への移動には多くの時間が必要と考えられる。細胞内の局在性については、さらに詳しい検討が必要である。 |
研究分担 | 生理生態・代謝生理研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030044635 |
収録データベース | 研究課題データベース |