ヒラメ中間育成施設での海水交換に関する研究(15)
課題番号 | 1994005931 |
研究機関名 | 水産工学研究所(水工研) |
研究期間 | 完H02〜H05 |
年度 | 1994 |
研究問題 | 沿岸・海洋域の環境整備技術の開発 |
大課題 | 活力ある漁場の造成技術の開発 |
中課題 | 増養殖場・漁場の造成・保全技術の開発 |
小課題 | ヒラメ中間育成施設での海水交換に関する研究(15) |
摘要 | ヒラメの放流種苗のサイズと質の向上のための中間育成の重要性が認識され、省エネかつ省力化を目指した砂浜海岸における中間育成池での海水取水計画手法の確立が重要である。このため、中間育成場の水質環境に適したモデルを改良作成し、その水質環境(特に流動・水温・塩分・溶存酸素)を明らかにするための現地調査を行い、さらに、波を利用した潜堤付海水導入工の導水量算定式を改良した。その結果、以下のことが明らかになった。1)現地観測では、採用した幅2.2mの潜堤付導入工の海水流入量は、潮位と波高によって0〜1400トン/時まで変化し、平均378トン/時であった。この値は潜堤付海水導入工の提案導水量式値とほぼ一致した。2)水質環境の測定の結果、池の水温上昇は2℃程、地下水の湧出は10トン/時未満であり、ヒラメ稚魚に影響はなく、必要な導水量は一般に溶存酸素濃度により決まる。池全体の酸素消費速度は4年度は0.162mg/l/hr、その内訳は水中で6割、ヒラメの呼吸が2割、底質が2割であったが、5年度は底質の消費分が10倍に増えた。3)環境変化予測モデルは池の環境をよく予想していた。中間育成池の海水導入計画手法はほぼ確立できたが、まだ潮位変動時の導水量の向上や漂砂の削減対策など改良を行い、海域に合った経済的な構造物の設計が可能になり、導水量が豊富なことから小湾の水質・底質の改良にも利用できるであろう。 |
研究分担 | 水産土木・開発シス研漁水理研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030045245 |
収録データベース | 研究課題データベース |