家畜繁殖領域におけるドラッグ・デリバリー・システムの応用に関する研究(56)
課題番号 | 1995000867 |
研究機関名 | 畜産試験場(畜試) |
他機関 | 旭化成工業;明治薬科大学【石井文由;伊吹忠之】 |
研究期間 | 完H04〜H06 |
年度 | 1995 |
研究問題 | 家畜の繁殖機構の解明と増殖技術の開発 |
大課題 | 雌畜の繁殖機構の解明と制御技術の開発 |
中課題 | 胚移植技術の改良とその効率的利用技術 |
小課題 | 家畜繁殖領域におけるドラッグ・デリバリー・システムの応用に関する研究(56) |
摘要 | 本研究は、ドラッグ・デリバリー・システム(DDS、薬物送達手段)を応用し、家畜への効率的な薬物投与方法を開発することを目的とした。具体的には、牛の過剰排卵誘起処理に使われている卵胞刺激ホルモン(FSH)製剤の効率的な投与法を開発するための薬物基剤としてリポソームを利用し、その適切な作製法、保存法、投与法などを検討した。リポソームの作製法については、畜産試験場が日本油脂KKとの共同で特許申請中の方法が、FSH捕捉率、リポソーム安定性、捕捉薬剤の効能保持等の点から優れていると判断された。保存法については、作製直後に凍結して使用直前に融解する方法が斉一的により高い安定性を保つのに適していることが明らかになった。投与法については、従来の6回に分けて投与したときと同等の過剰排卵反応がリポソームを利用した1回投与で得られた。投与したリポソーム中のFSHは従来の使用量の28%であることから、リポソーム中にFSHを封入すると効率的に卵巣に運搬されて作用を発揮するものと考えられた。FSHの卵巣到達性をより高める工夫として牛の黄体期卵巣を抗原として作製した家兎の抗血清をリポソーム作製時に加えた。それを投与した結果、対照よりも排卵数が増加する傾向がみられたが、個体間の変動も大きく改善の余地がみられた。 |
研究分担 | 繁殖・細胞移植研 |
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030049997 |
収録データベース | 研究課題データベース |