摘要 | マイワシ等小型浮魚類については、種特異的な産卵場と産卵期を解析した。その結果、カタクチイワシがマイワシより広い海域を産卵場として利用していることを明らかにし、カタクチイワシがマイワシに比べて環境変動の影響を受けにくく、資源変動の幅も小さくなるという新たな仮説に繋がる成果が得られ、また、スルメイカについては、05年〜06年にかけて見られた冬季発生系群の加入量減少要因を調査した結果、日本海の冬季の特異的な水温変化(05年の高水温、06年の低水温)に起因することを明らかにした。また、加入後のアサリの生残・成長を日輪解析から直接明らかに出来るようになり、減耗および成長不良における地域特性の把握を可能とする等主要な水産資源の変動要因の解明が順調に進捗した。 |