(1)外来生物及び遺伝子組換え生物の生態系影響評価とリスク管理技術の開発

(1)外来生物及び遺伝子組換え生物の生態系影響評価とリスク管理技術の開発

課題番号200709651
研究機関名農業環境技術研究所
研究期間2006-2010
年度2007
大課題2)農業生態系における外来生物及び遺伝子組換え生物のリスク管理技術の開発
中課題(1)外来生物及び遺伝子組換え生物の生態系影響評価とリスク管理技術の開発
小課題(1)外来生物及び遺伝子組換え生物の生態系影響評価とリスク管理技術の開発
大項目第2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
中項目1.試験及び研究並びに調査
摘要外来生物の被害実態、原産地域の特定・侵入確率及びリスク評価については以下の具体的成果が得られた。その結果、中期計画の外来生物による被害の実態把握や定着・拡散及び被害予測、外来生物が農業生態系に及ぼすリスク評価等について、予定通り進捗した。外来生物の被害実態について、1) 外来植物について利根川流域の水田周辺での外来植物の蔓延状況を調べ、蔓延状況が3パターンに分けられること、15種の注意すべき外来植物を選定した。2) ソバを被覆植物として利用したオオブタクサ等の蔓延防止技術を提示した。また、外来植物と在来植物との競合・定着性を調べ、種子が大きく、水散布性であり、在来種より早く生長する外来種が定着しやすいことを明らかにした。3) 特定外来種カワヒバリガイの大規模生息地を、利根川に発見し、河口から約130kmの地点まで生息分布調査を実施した。カワヒバリガイの霞ヶ浦湖岸における分布調査結果についてはプレスリリースを行い、霞ヶ浦のみならず、利根川にも分布していることを明らかにしたことは社会的にも注目され、今後の防止対策策定に貢献すると期待される。外来生物の原産地域の特定・侵入確率及びリスク評価について、1) オーストラリア産輸入コムギに混入しているボウムギの中から除草剤抵抗性個体が高頻度で検出された。2) FAOが2005年に発表した雑草性リスク評価法を改良し、外来植物600種を評価した結果、ツノアイアシ等を外来危険植物と提案した(表2-2-1)。3) オーストラリア雑草リスク評価モデルを日本に適用した外来植物リスク評価手法を開発し、本手法によってわが国に導入される前の植物の雑草性を推定できることを明らかにした。外来生物の早期検出・監視法については以下の具体的成果が得られ、中期計画で目標としている分子マーカー等による外来生物同定の技術開発が達成された。1) 外来天敵昆虫チュウゴクオナガコバチと近縁在来種クリマモリオナガコバチ、及び捕食性天敵クサカゲロウの海外生息種と在来種とを、核DNA情報に基づき識別する手法を開発した。2) 雑種性タンポポの出現時期等を推定するために、葉緑体DNAマーカーにより、平塚市博物館の押し葉標本を分析し、1979年の押し葉標本の97%が雑種性タンポポと判明した。以上の成果は、外来生物の検出・蔓延防止対策やリスク評価に貢献するものである。遺伝子組換え生物については以下の具体的成果が得られ、中期計画で目標としている組換え作物と近縁種との交雑の検出及び抑制のための技術開発について重要な知見を得た。1) 前年度明らかになった除草剤耐性組換えダイズとツルマメとの極めて低い自然交雑率の理由として、両種の開花が一定期間ずれていたことがわかり、交雑抑制技術の開発にとって開花重複度が重要な要素であることを明らかにした。2) 鹿島港の調査地点ではセイヨウナタネは、組換え体及び非組換え体に関わらず歩道や中央分離帯の縁石下、中央分離帯内に多く発生するが、大部分は開花前に消失し、周辺の群落中に積極的に侵入することはなかった。本成果は、遺伝子組換え植物の生態系影響評価に大きく貢献するものである。3) 花粉飛散を予測するモデルを改良し、防風壁と防風ネットとの花粉飛散抑制効果を比較した結果、防風ネットがより効果的であることが示された。今後組換え作物と非組換え植物の実用的交雑防止や共存技術の開発に貢献が期待される。
研究分担農業環境技術研究所,生物多様性研究領域
協力分担関係種苗管理セ
予算区分技会交付金研究 委託・環境研究[有害化学物質] 委託・バイテク先端技術[組換え体安全性確保] 文科省[科研費] 文科省・JST競争的資金
業績(1)害虫抵抗性遺伝子組換え作物による非標的生物への影響 現在までの研究事例と今後の課題
(2)Ability of Bumblebees to Discriminate Differences in the Shape of Artificial Flowers of Primula sieboldii (Primulaceae)
(3)Size-related flowering and fecundity in the tropical canopy tree species, Shorea acuminata (Dipterocarpaceae) during two consecutive general flowerings
(4)Limited distribution of natural cyanamide in higher plants: Occurrence in Vicia villosa subsp. varia, V. cracca, and Robinia pseudo-acacia
(5)全 国の農業水利施設周辺における外来植物の分布に影響する要因の解析 Analysis of factors affecting distribution patterns of alien plants around irrigation and drainage facillities in Japan
(6)タ ンポポの雑種化と環境指標性の再検討 Reconsiderations of hybridization between the native and the introduced dandelions and its effects on bio indicator
(7)霞ヶ 浦におけるカワヒバリガイLimnoperna fortuneiの生息・分布状況 Spatial Distribution of Golden Mussel, Limnoperna fortunei, in Lake Kasumigaura, Ibaraki Prefecture, Japan
(8)Spongospora subterraned soil contamination and its relationship to severity of powdery scab on potatoes
(9)Is the introduction of the biological control agent, Chrysoperla carnea (Stephens, 1836), risky or beneficial?
(10)Effects of soil acidfication and forest type on water soluble soil organic matter properties
(11)Characterization of major and trace elements in sclerotium grains
(12)Antifungal Effects of Volatile Compounds from Black Zira (Bunium persicum) and Other Spices and Herbs
(13)Displacement of Torymus beneficus (Hymenoptera: Torymidae by T. sinensis, an indigenous and introduced parasitoid of the chestnut gall wasp, Dryocosmus kuriphilus (Hymenoptera: Cynipidae), in Japanese chestnut fields: Possible involvement in hybridization
(14)Effects of human-mediated processes on weed species composition in internationally traded grain commodities
(15)Mechanism for the detoxification of aluminum in roots of tea plant (Camellia sinensis (L.) Kuntze)
(16)Specific and total activities of the allelochemicals identified in buckwheat
(17)糞上移植法を用いて寒地型牧草地へ導入したシバ(Zoysia japonica Steud.)の定着と拡大
(18)糞上移植法によるシバ(Zoysia japonica Steud.) 苗移植作業の省力性
(19)Control of the sugarcane click beetle Melanotus okinawensis Ohira (Coleoptera: Elateridae) by mass trapping using synthetic sex pheromone on Ikei Island, Okinawa, Japan
(20)Aluminum status of synthetic Al-humic substance complexes and their influence on plant root growth
(21)Fine fractionation and purification of the fulvic acid fraction using adsorption and precipitation procedures
(22)Estimation of the Proportion of Defective Units by Using Group Testing Under the Existence of a Threshold of Detection
(23)Random median sampling to enhance the precision of population estimates
(24)トウモロコシ交雑率の年次変動に与える生物・気象条件の影響
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030093203
収録データベース研究課題データベース

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