b.難防除雑草バイオタイプのまん延機構の解明及び総合防除技術の開発
b.難防除雑草バイオタイプのまん延機構の解明及び総合防除技術の開発
課題番号 | 2008010599 | ||
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研究機関名 | 農業・食品産業技術総合研究機構 | ||
研究期間 | 2006-2010 | ||
年度 | 2008 | ||
大課題 | D 地域特性に応じた環境保全型農業生産システムの開発 | ||
中課題 | b.難防除雑草バイオタイプのまん延機構の解明及び総合防除技術の開発 | ||
小課題 | b.難防除雑草バイオタイプのまん延機構の解明及び総合防除技術の開発 | ||
大項目 | 試験及び研究並びに調査に係る研究の推進方向 | ||
中項目 | イ 農業の競争力強化と健全な発展に資する研究 | ||
摘要 | 1)我が国の水田輪作に適用できる耕地雑草の個体群動態モデルのプロトタイプを開発した。麦作雑草カラスムギのパラメータをこれに組み入れてその動態を予測することにより、輪作体系や耕種的防除がカラスムギの密度低減に有効であることを示した。主要水田雑草のノビエとコナギでも個体群動態モデルを開発するための埋土種子データを蓄積した。水稲の有機栽培を想定して、2対スクリューによる走行・田面攪拌機構を採用した小型除草ロボットを作製した。飼料イネ品種における除草剤ベンゾビシクロンに対する感受性は「兵庫牛若丸」、「モミロマン」、「タカナリ」で極めて高いという知見を得た。2)除草剤抵抗性バイオタイプと感受性バイオタイプの生態を比較した結果、水田雑草イヌホタルイでは種子生産量や発芽特性、麦作雑草スズメノテッポウでは出芽パターンにおいて違いを認めた。3)雑草イネバイオタイプの出穂特性や形態変異に関する知見から、水稲栽培水田で雑草イネを早期に発見するための識別法を整理した。また、雑草イネでは、脱粒性遺伝子qsh1が機能型でsh4が非機能型であることを明らかにした。自生なたねの埋土種子低減化技術を組み合わせて、水田輪作体系におけるなたねの耕種的雑草化防止技術を策定した。4)水稲作用および畑作用ハイブリッド除草機の開発・改良を進め、両者において慣行除草と同等の除草効果を認めた。畦畔から侵入するアシカキが水稲収量に及ぼす影響は小さいこと、冬季の耕起により越冬株が死滅することを明らかにし、畦畔管理と組み合わせた耕種的防除技術を策定した。イボクサについても埋土種子動態に関するデータを蓄積した。大豆作で問題となる熱帯性帰化アサガオ類の対策技術を開発するため、我が国における現在の分布状況を明らかにするとともに、草種毎の生態特性データを得た。 | ||
研究分担 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,雑草バイオタイプ・総合防除研究チーム (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,雑草バイオタイプ・総合防除研究チーム | ||
協力分担関係 | 静岡大学 横浜国立大学 秋田県立大学 生物資源研究所 宮城県古川農業試験場 福井県農業試験場・ 長野県農事試験場 静岡県農林技術研究所 愛知県農業総合試験場 三重県農業研究所 | ||
予算区分 | 技会交付金研究 委託・作物対応研究[えさプロ] 委託・作物対応研究[担い手ITプロ] 文科省[科研費] その他 | ||
業績 | (1)国内に発生する雑草イネの発芽様式および休眠性の特徴 (2)Difference in ultraweak photon emissions between sulfonylurea-resistant and sulfonylurea-susceptible biotypes of Scirpus juncoides following the application of a sulfonylurea herbicide. (3)転換畑の外来難防除雑草とその防除対策 (4)機械的手法による減農薬型雑草防除への取り組み (5)畑作用ハイブリッド除草機の開発−大豆用作業機の試作と作業試験− (6)現場と基礎研究を繋ぐ畑作の雑草科学・技術への展望 (7)スルホニルウレア系除草剤(SU剤)連用圃場で残存したシズイ(Scirpus nipponicus)のSU剤に対する反応 (8)長野県で発生した雑草イネ(トウコン)における脱粒性の推移と脱粒籾の発芽能力 (9)帰化アサガオ類の種子は火炎放射およびその後の湛水処理で全滅する (10)熱水による水田雑草種子の死滅条件および熱水土壌消毒法の水稲および水田雑草の生育におよぼす影響 | ||
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030093339 | ||
収録データベース | 研究課題データベース |