e.細菌・寄生虫感染症の診断・防除技術の高度化

e.細菌・寄生虫感染症の診断・防除技術の高度化

課題番号2008010672
研究機関名農業・食品産業技術総合研究機構
研究期間2006-2010
年度2008
大課題B 人獣共通感染症、新興・再興感染症及び家畜重要感染症等の防除技術の開発
中課題e.細菌・寄生虫感染症の診断・防除技術の高度化
小課題e.細菌・寄生虫感染症の診断・防除技術の高度化
大項目試験及び研究並びに調査に係る研究の推進方向
中項目ウ 食の安全・消費者の信頼確保と健全な食生活の実現に資する研究
摘要重要細菌性疾病防除技術の高度化に向けて、1)豚レンサ球菌の多様な株のうち、高病原性株集団を簡便、迅速かつ安価に鑑別する分子マーカーとして線毛関連遺伝子群と血清白濁化因子遺伝子が有用な候補であることを明らかにした。また、豚レンサ球菌のsrtG領域線毛遺伝子群が病原性に関与する線毛の発現を担うことを解明するとともに、弱毒ワクチン株作出を目的として、調節系遺伝子破壊株を作製した。さらに、腺疫菌の血清学的診断の特異性は、抗体応答誘導を担う反復配列を含有する菌表層抗原が腺疫菌体外に放出されることに由来する可能性が高いことを示した。2)牛呼吸器病の原因となるパスツレラ科細菌の1種であるHistophilus somniの菌体表面たんぱく質遺伝子(ibpA)内の特定ドメインがマクロファージ系細胞の細胞骨格形成障害作用に関与すること、その相同遺伝子がその他のパスツレラ科細菌(Pasteurella multocidaおよびMannheimia haemolytica)の多くに存在していることを明らかにし、当該たんぱく質がパスツレラ科細菌に共通の病原因子である可能性を示した。3)乳房炎の原因となる黄色ブドウ球菌特有の菌体外毒素2種は、牛乳房炎局所増加サイトカイン5種の好中球や単球での発現を誘導せず、乳腺組織の炎症性サイトカイン応答に直接関与しないことを確認した。 重要寄生虫性疾病防除技術の高度化に向けて、1)牛の赤血球に寄生するアナプラズマ病病原体について、主要表面たんぱく質遺伝子のPCR検出が家畜法定伝染病の原因種と常在種の鑑別に有用であることを明らかにした。また、小型ピロプラズマ病による貧血に対して、貧血進行期でのビタミンE筋肉内投与は改善効果がないが、第2次原虫増殖期での鉄剤投与は抗原虫薬投与に比べて貧血回復に有効であることを明らかにした。 感染症制御に有効な手法や物質の検索・評価では、1)牛初乳由来シアル酸含有オリゴ糖画分は豚回虫幼虫の発育抑制効果を示さないが、牛初乳由来精製ペプチドは鳥インフルエンザウイルス増殖抑制効果を示すことを明らかにした。2)飼育環境が牛の免疫応答に及ぼす影響を調べる目的で、舎飼牛群と放牧牛群の間で4種類の牛病ワクチンに対する免疫応答を比較したが、両者に差異は認められなかった。 分子病理学的手法の改良等による病理学的診断法の高度化では、1)パスツレラ菌Pasteurella trehalosi 5型感染例では化膿性肺炎の一部に形成された壊死巣で抗原が検出されるが、その病変形成機序はM. haemolyticaの多発性壊死形成とは異なることを確認した。また、牛アスペルギルス肺炎の免疫組織学的検査法を確立するため、実験感染牛を作出したが、その病変は壊死性肺炎が主体で、野外例に認められる肉芽腫性炎は極めて軽度であることを確認した。
研究分担(独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,細菌・寄生虫病研究チーム
協力分担関係モントリオール大学
日本中央競馬会競走馬総合研究所
化学及血清療法研究所
帯広畜産大学
北里大学
ニュテックス
東光薬品
東京農工大学
千葉大学真菌医学研究センター
予算区分技会交付金研究 イノベーション創出事業 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 文科省[科研費] その他
業績(1)牛疫ウイルスFusan株Cattle type実験感染牛の病理組織学的特徴
(2)Detailed immunohistochemical study on distribution of accumulated PrP in a cattle with bovine spongiform encephalopathy
(3)Role of SraP in adherence of Staphylococcus aureus to the bovine mammary epithelia
(4)Allelic variation and prevalence of serum opacity factor among the Streptococcus suis population
(5)Two extra chromosomal genomes of Leucocytozoon caulleryi; complete nucleotide sequences of the mitochondrial genome and existence of the apicoplast genome
(6)Protection of mice against H. somni septicemia by vaccination with recombinant immunoglobulin binding protein subunits
(7)Significant contribution of the pgdA gene to the virulence of Streptococcus suis
(8)D-alanylation of lipoteichoic acid contributes to the virulence of Streptococcus suis
(9)Granulomatous pericarditis associated with systemic Mucormycosis in a finless porpoise (Neophocaena phocaenoides)
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030093412
収録データベース研究課題データベース

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