h.疾病及び病原体の疫学的特性解明による防除対策の高度化

h.疾病及び病原体の疫学的特性解明による防除対策の高度化

課題番号2008010675
研究機関名農業・食品産業技術総合研究機構
研究期間2006-2010
年度2008
大課題B 人獣共通感染症、新興・再興感染症及び家畜重要感染症等の防除技術の開発
中課題h.疾病及び病原体の疫学的特性解明による防除対策の高度化
小課題h.疾病及び病原体の疫学的特性解明による防除対策の高度化
大項目試験及び研究並びに調査に係る研究の推進方向
中項目ウ 食の安全・消費者の信頼確保と健全な食生活の実現に資する研究
摘要1)人獣共通感染症病原体の家畜での保有状況を調査しリスク制御を高度化するため、牛の直腸便から志賀毒素産生性大腸菌の分離を実施し、農場の汚染率が45%、牛個体の保菌率が13%であったこと、分離菌のうち病原性の強い腸管出血性大腸菌が14.6%であったことを明らかにした。分離率は高くないが牛は腸管出血性大腸菌の保菌動物であることを確認した。また、牛のふん便に存在するストレス耐性大腸菌のうち、特定のO群血清型に属する菌株は志賀毒素遺伝子を保有しており、人獣共通病原体としても重要と判明した。サルモネラの病原因子である線毛の遺伝子保有状況を豚の血清型Typhimuriumについて調べ、敗血症株と健康豚ふん便株とで保有率に差がないことを明らかにした。2)家畜重要感染症の発生要因を疫学的に解析し防除対策を高度化するため、全国のおとり牛の抗体検査データを用いて、アカバネ病の流行に関わる要因分析を行い、流行に影響する要因の一つである子牛の移行抗体の消失時期を推定し、牛の種類や地域によってその時期に差があることを明らかにした。また、平成18年に発生したアカバネ病の生後感染事例の発生状況を時空間的に解析し、九州中央部から周辺地域に拡大する伝播様相を明らかにした。また、養鶏場へのウイルス感染症の侵入要因として、媒介動物の役割を明らかにするため、ニューカッスル病生ワクチン株を指標としてワクチン使用後の鶏舎周辺で捕獲したネズミ、野鳥を対象にウイルス分離と抗体検査を実施したが、ワクチン株の感染拡大を示唆する結果は得られなかった。3)家畜重要感染症の経済評価に基づき防除対策を高度化するため、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の発生に伴う経済的な損失の算出手法を開発した。その手法と農場における疫学調査および全国調査の結果に基づき、PRRSの発生による全国の養豚場における経済損失は年間280億円であることを明らかにした。また、全国の牛の放牧場を対象にアンケート調査を行い、小型ピロプラズマ病の被害は調査対象農場(341カ所)のうち、32.3%で発生し、媒介ダニの汚染は71%の放牧場に及ぶことを明らかにした。
研究分担(独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,疫学研究チーム
協力分担関係国立感染症研究所
国立医薬食品衛生研究所
京都大学
高知大学
東北大学
一橋大学
愛知大学
大阪大学
ユトレヒト大学
兵庫県立健康環境科学研究センター
予算区分技会交付金研究 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 委託・畜産対応研究[鳥インフル・BSEプロ] 委託・現場即応研究[リスク低減プロ] 内閣府競争的資金
業績(1)Evaluation of surveillance strategies for bovine brucellosis in Japan using a simulation model
(2)豚繁殖・呼吸障害症候群発生に伴う経済的損失は2006年の場合約280億円
(3)Prevalence and characteristics of eae- and stx-positive strains of Escherichia coli from wild birds in the immediate environment of Tokyo Bay
(4)Changing Prevalence of O-serogroups Among STEC Strains Isolated from Cows over a Decade in Japan between 1997 and 2007
(5)多臓器に膿瘍の見られたアクチノバチルス症の1例
(6)PRRSの発生に関わる呼吸器疾患による経済的な損失調査(6農場を対象にした調査結果)
(7)Generalized hyperkeratosis caused by Scopulariopsis brevicaulis in a Japanese Black calf
(8)鳩におけるColumbid herpesvirus 1とSalmonella enterica serovar Typhimurium var. Copenhagenの混合感染症
(9)と畜場搬入豚におけるActinobacillus pleuropneumoniae 2型による多発性肉芽腫性肝炎
(10)離乳豚の接合菌による側頭骨骨髄炎
(11)Nationwide surveillance of salmonella in the faeces of pigs in Japan
(12)Multifocal granulomatous hepatitis caused by Actinobacillus pleuropneumoniae serotype 2 in slaughter pigs
(13)Simulation-based estimation of BSE infection in Japan
(14)家畜ウイルス感染症の数理疫学モデルとワクチンの疫学的評価
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030093415
収録データベース研究課題データベース

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