f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発

f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発

課題番号2009013921
研究機関名農業・食品産業技術総合研究機構
研究期間2006-2010
年度2009
大課題A 高品質な農産物・食品と品質評価技術の開発
中課題f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発
小課題f.寒地・寒冷地特産作物の優良品種の育成及び利用技術の開発
大項目試験及び研究並びに調査に係る研究の推進方向
中項目ウ 食の安全・消費者の信頼確保と健全な食生活の実現に資する研究
摘要馬鈴しょについては、1)早掘り、普通掘りにも適し、多収でチップ品質が優れる「北海104号」やジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有し、水煮適性が高い赤肉の「勝系28号」を選抜した。有望系統「北海102号」の貯蔵性は「トヨシロ」よりも優れ、4月下旬まで利用できると判断した。2)ハンドリング条件・貯蔵条件を検討し、萌芽抑制剤の処理効果は同一品種内でも個体間で異なるが、効果の程度は品種の早晩性と関連することを推察した。また、萌芽抑制剤処理が塊茎の還元糖量やチップカラーに及ぼす影響は品種により異なることを明らかにした。 たまねぎ・かぼちゃ・果樹及び花きについては、1)たまねぎでは、北海道立北見農業試験場との共同育成により長球で収量の高い「北交1号」及び「北交2号」を選抜した。高ケルセチン含有系統「月交23号」は、20年度までの評価では有望と判断されていたが、収量性や採種性等の特性が不十分なことから廃棄することとし、新たな高ケルセチン含有系統として、多収で外観品質が優れる「月交24号」を選抜した。2)かぼちゃでは、民間企業との共同育成により果肉の厚さや総収量に優れる「北渡交1号」、果実の大きさや品質に優れる「北渡交2号」を選抜した。また、早生系統「TC12」は収量が多く、水田地帯向けとして有望と判断した。3)西洋なしでは、「札幌1号」が最も有望で、「札幌2号」も大果で有望であることから調査を継続することとした。ブルーベリーでは、大果で北海道向きの「CW1」及び「CW7」を品種登録出願候補として選定した。4)アルストロメリアでは、新花色素材の開発に向け目標とするアントシアニンの集積に有効な交配親を明らかにするとともに、採花本数が多く切り花特性も優れる「札系58〜60号」を選抜した。また、アリウム育成品種の「札幌1号」及び「札幌2号」について、球根の低温処理の時期、期間を変えることにより長期間にわたり出荷できる技術を開発した。 そばについては、1)寒地向けの大粒・高品質なそば「レラノカオリ(北海11号)」を品種登録出願した。2)寒冷地向けそば「東北1号」は、生産力検定試験において、収量は標準品種並だが、倒伏が少なく、千粒重・容積重ともに大きいとの結果を得た。 なたねについては、1)寒冷地向けのダブルロー系統として、20年度に選抜した4系統のうち「キザキノナタネ」より多収で越冬性が同程度の3系統に「厨系301、302、303」の系統番号を付した。また、エネルギー利用向けの大粒系統から6個体、高エルシン酸系統から9個体を選抜した。早生の無エルシン酸系統「東北96号」は、岡山県笠岡市における現地試験において、標準品種より生育日数が15日早く、27%多収であった。 はと麦については、1)極早生・極短稈の「東北4号」について、生産力検定試験を直播栽培及び移植栽培で実施し、標準品種よりも多収となることを示した。 地域特産作物の機能性評価においては、1)はと麦、ひえ、きびのいずれかを20%混合した飼料を糖尿病モデルマウスへ摂食させ、はと麦・ひえの肝臓コレステロール低減等脂質代謝改善作用、ひえ・きびの糖化ヘモグロビン上昇抑制作用を確認した。作物や食品に含まれるカテキン及びエピカテキン光学異性体の分離法を開発した。2)桑葉エキス及び桑葉から精製した1-デオキシノジリマイシン(DNJ)を用いてショ糖負荷後血糖値上昇抑制活性、DNJの体内への吸収を動物試験で比較したところ、DNJあたりのショ糖負荷後血糖値上昇抑制活性は、桑葉エキスを与えた方が精製DNJを与えるよりも高かった。桑葉エキスについて、糖尿病モデルマウスへ長期間にわたり大量に投与すると、糖尿病の治癒効果は見られないが、健康状態にも異常は見られないことから、安全性は高いことが示された。3)アミロイドベータ含有大豆培養細胞及びアミロイドベータ米を近交系マウス(B6)に投与したところ、アルツハイマー病の原因物質の1つとされる血清中アミロイドベータペプチドの抗体価が上昇した。また、本投与では、アミロイドベータを注射した場合に比べて炎症性反応等の副作用が少なかったことから、経口ワクチン、特に食物ワクチンは注射ワクチンに比べて安全であることが示唆された。
研究分担(独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,寒地地域特産研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,東北研,寒冷地特産作物研究チーム
協力分担関係長崎県総合農林試験場
鹿児島県農業開発総合センター大隅支場
カルビーポテト株式会社馬鈴薯研究所
道立北見農試
道立花・野菜技術センター
鹿児島県農業開発総合センター
予算区分技会交付金研究 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 委託・食料供給力強化研究[加工プロ] 委託・食の安全研究[信頼性確保プロ] 文科省[科研費] 文科省・JST競争的資金 経産省・NEDO競争的資金 その他
業績(1)日本の主要リンゴ品種におけるPenicillium expansumのマイコトキシン産生とパツリン産生に及ぼす果実成分の影響
(2)橙黄肉色を有する二倍体のバレイショ品種「インカのめざめ」の育成
(3)肉質部にアントシアニン色素を含有する有色バレイショ新品種「インカパープル」および「インカレッド」の育成
(4)An unusual acylated malvidin 3-glucoside from flowers of Impatiens textori Miq. (Balsaminaceae)
(5)Flower Colors and Pigments in Disa hybrid (Orchidaceae)
(6)Acylated pelargonidin 3-sambubioside-5-glucosides from the red-purple flowers of Lobularia maritima
(7)Acylated cyanidin 3-sophoroside-5-glucosides from the purple roots of red radish (Raphanus sativus L.)
(8)日本に自生するブルーベリー近縁種の調査収集と育種的利用の試み
(9)A pollen extender medium technology for seedless watermelon production by pollination with soft X-ray irradiated pollen.
(10)部分不活化花粉を利用した種なしスイカ生産のための授粉法の検討
(11)タマネギの香気基質含量の定量と年次変動
(12)数種ネギ属植物(Allium spp.)の香気前駆物質組成の年次による変動
(13)ケルセチンを高含有する赤タマネギ新品種「クエルリッチ」の育成とその特性
(14)人工培地によるカボチャの花粉発芽の検討
(15)Cryopreservation of in vitro shoot apices of Glehnia littoralis - A medical plant
(16)A new variety, ""Haruka"", improved for culinary quality and disease resistance
(17)Suitability of rice-Tartary buckwheat for crossbreeding and for utilization of rutin
(18)関東で栽培したウコン類の生育・収量形質の比較
(19)光学異性体分離カラムによるカテキン及びエピカテキンの光学分割法
(20)ソバ品種「キタノマシュウ」の育成とその特性
(21)ダッタンソバ品種「北海T8号」の育成とその特性
(22)Intake of 1-deoxynojirimycin suppresses lipid accumulation through activation of the β-oxidation system in rat liver
(23)Evaluation of varietal difference of five main fatty acids in flour from common buckwheat (Fagopyrum esculentum Moench) cultivated in Hokkaido
(24)Local differentiation of two closely related wild Fagopyrum species, F. gilesii and F. jinshaense, in the Sanjiang area of southwestern China
(25)リンゴ果実で産生するかび毒エクスパンソリデスの部分精製と細胞毒性
(26)Chiral separation of catechins in buckwheat groats and the effects of phenolic compounds in mice subjected to restraint stress
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030093633
収録データベース研究課題データベース

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