(2)イネの光環境応答の解明と利用技術の開発

(2)イネの光環境応答の解明と利用技術の開発

課題番号2009013988
研究機関名農業生物資源研究所
研究期間2006-2010
年度2009
大課題1)イネの環境適応機構の解明と利用技術の開発
中課題(2)イネの光環境応答の解明と利用技術の開発
小課題(2)イネの光環境応答の解明と利用技術の開発
大項目第2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
中項目1.試験及び研究並びに調査
摘要1.生産性を支える基本代謝は、光合成様式を除き、植物に共通とされていた。イネ特有の酵素である葉緑体型PEPCが独自の有機酸合成系を構成し、窒素源であるアンモニアの同化に重要な役割を担うことがわかり、水田での生育に適応したイネの基本代謝の特異性が明らかにされた。2.収量性に関連するQTLの解析では、新たにコメのサイズ(粒長)を大きくするQTLの原因遺伝子を同定した。カサラス由来の耐倒伏性QTLがコシヒカリでも機能することがわかり、コシヒカリの収量低下の原因である倒伏性の改善に道が拓かれた。3.赤色光受容体フィトクロムは、シロイヌナズナではN末端領域のみが機能的に必要充分とされているが、イネではN末端領域のみでは開花を正常に制御できず、C末端領域も機能に必要なことがわかった。赤色光信号伝達機構の解明を目指し、フィトクロム突然変異のサプレッサーの遺伝子座を特定中である。フィトクロムで発現が制御される植物ホルモン・エチレン合成関連遺伝子ACO1は、イネ出穂期の節間伸長の制御に関与すること、ACO1を欠損しても、ACO1の前後で機能する遺伝子の発現が誘導されるため、極端な表現型が現れないことがわかった。4.光合成の場である葉緑体の発達には光が不可欠である。フィトクロム変異体の解析から、イネ葉身と葉鞘とで葉緑体の発達制御メカニズムが異なることがわかった。葉緑体発達の鍵因子であるGLK1は、葉緑体関連遺伝子群の光依存的な発現を誘導することで葉緑体の発達を促すこと、その結果、成長に関わる植物ホルモン・サイトカイニンの合成が活発になることを見出した。5.短日植物であるイネは、限界日長を超える長日条件では開花しない。開花関連遺伝子の発現解析の結果、イネは30分間の日長の差を検知できること、日長の検知には概日時計遺伝子OsGIで制御されるEhd1とGhd7が関与することを明らかにし、イネのフロリゲン(開花ホルモン)制御モデルを提出した。6.ほ場で栽培したイネでは、2万個に近い遺伝子の発現リズムがOsGIで制御されているが、光合成を含む一次代謝の調節にOsGIは寄与しないことがわかり、概日時計は一次代謝以外の遺伝子の発現制御を介してイネを環境に適応させる作用をもつことが明らかにされた。
研究分担(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
(独)農業生物資源研究所,植物科学研究領域,光環境応答研究ユニット
協力分担関係国立大学法人東京大学
国立大学法人九州大学
国立大学法人京都大学
予算区分技会交付金研究 委託・バイテク先端技術[新農業展開ゲノムプロ] 文科省[科研費] 経産省・その他
業績(1)Phytochrome dependent quantitative control of Hd3a transcription is the basis of the night break effect in rice flowering
(2)ACO1, a gene for aminocyclopropane-1-carboxylate oxidase: effects on internode elongation at the heading stage in rice
(3)Comprehensive metabolite profiling of phyA phyB phyC triple mutants to reveal their associated metabolic phenotype in rice leaves
(4)Lodging resistance locus prl5 improves physical strength of the lower plant part under different conditions of fertilization in rice (Oryza sativa L.)
(5)フィトクロムCの発現制御による植物の開花時期の調節
(6)Phosphoenolpyruvate carboxylase intrinsically located in the chloroplast of rice plays a crucial role in ammonium assimilation
(7)Phytochrome A requires jasmonate for photodestruction
(8)Ectopic overexpression of the transcription factor OsGLK1 induces chloroplast development in non-green rice cells
(9)Phytochrome-mediated growth inhibition of seminal roots in rice seedlings
(10)Phytochromes are the sole photoreceptors for perceiving red/far-red light in rice
(11)イネにおけるプラスチド局在型エノラーゼ遺伝子の機能解析
(12)The role of casein kinase II in flowering time regulation has diversified during evolution
(13)植物器官の画像面積を効率的に計測できる領域抽出ソフトウェアの開発
(14)2つの染色体部分置換系統群を用いたイオノーム解析
(15)Lessons from engineering C4 rice C3 to C4
(16)コシヒカリ/Nona Bokra染色体部分置換系統群を用いた農業形質に関与する染色体領域の解析
(17)Characterization of a pale green phenotype observed in rice phytochrome B mutants grown under red light irradiation
(18)Chloroplastic phosphoenolpyruvate carboxylase of rice plays an important role in the nitrogen assimilation
(19)Identification of a candidate gene necessary for tillering in rice
(20)Blue light dependent leaf declination in rice
(21)イネ葉身のアンモニア同化における細胞質型と葉緑体型PEPCの役割
(22)フィトクロムによる発現制御を受けるイネACCオキシダーゼ遺伝子ACO1の出穂期節間伸長における機能
(23)イネ・フィトクロム遺伝子プロモーターの発現特性と機能相補性についての解析
(24)葉緑体型PEPC発現抑制イネの生理解析
(25)窒素同化におけるイネ葉緑体型ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)の役割
(26)マイクロアレイによるイネphytochrome分子種の役割分担の解析
(27)Rice plant response to long term CO2 enrichment: Gene expression profiling
(28)Inoculation with arbuscular mycorrhizal fungi or crop rotation with mycorrhizal plants improves the growth of maize in limed acid sulfate soil
(29)カルス及び種子胚特異的発現活性を有するプロモーター
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030093708
収録データベース研究課題データベース

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