牧草の栄養価および収量向上による飼料自給率向上促進事業(2)

牧草の栄養価および収量向上による飼料自給率向上促進事業(2)

県名北海道
研究機関名北海道立天北農業試験場
課題種別試験研究課題
研究期間継H14〜16
年度2003
研究対象牧草
概要低コスト草地改良試験道北多雪地帯向け低コスト草地改良試験 高栄養牧草ペレニアルライグラスを活用した草地の低コスト植生改善・維持管理技術(1)ペレニアルライグラス導入によるオーチャードグラス主体草地の転換技術 (i) 試験目的  オーチャードグラス(OG)主体放牧地を集約放牧で体系的に利用するため土壌環境に対応し、低コスト・自力で施工可能なペレニアルライグラス(PR)による植生改善法(簡易更新、追播)を明らかにする。 (ii) 試験結果  2年目の5月、7月施工は無処理区より草量が増加し、放牧が作溝区(8回)で1回、ロータリハロー区(9回)で2回多く出来た。PR割合は5月施工が春の20%から晩秋40%に、7月施工が春1%から22%に増加した。ロータリハロー区は春に両施工時期とも50%以上であった。初年目の6月施工は作溝縦横区PR割合が5〜10%認められた。(2)地下茎型イネ科草優占草地へのペレニアルライグラス導入技術 (i) 試験目的  地下茎型イネ科牧草優占草地からPR主体採草地への転換を簡易更新により実現しようとする。 (ii) 試験結果6月施工の初年目早刈り、遅刈りによる2年目PR定着割合の違いは見られず、採草利用では作溝区、ディスクハロー区とも除草剤を使用し前植生を枯殺した処理だけがPR割合40%程度となった。ロータリハロー区のPR割合は除草剤を使用しない処理でも30%以上あった。8月施工2年目のPR割合はの傾向は6月施工と同じであり、割合はいずれもやや少なかった。(3)低コスト改良草地の維持管理技術 (i) 試験目的PRの採草地、兼用地を対象とし、高栄養特性を活かした維持管理技術を開発する。 (ii) 試験結果ア) 採草単播圃場:収量は窒素施肥量に伴い上昇したが、10aあたりN21kg区で増加の割合は鈍った。IVDMDは明確な傾向は見られなかった。NVFは1番草で窒素施肥量に伴いやや増加した。WSCは1番草で窒素施肥量の増加によって減少する傾向が見られた。CPは1番草では窒素施肥量に伴い増加する傾向が見られたが、3番草では明確な傾向が見られなかった。イ) 採草混播圃場:収量は窒素施肥量による明確な傾向は見られず、理由として前年と比較してマメ科率が高い事が考えられた。IVDMDは明確な傾向は見られなかった。NDFは1番草で窒素施肥量の増加とともに減少する傾向が見られた。WSC、CPは明確な傾向が見られなかった。単播と傾向が違う理由としてはWCからの窒素移譲が原因として考えられる。ウ) 兼用単播圃場:収量は1番草および放牧期前半(7、8月の2〜4番草)は窒素施肥量の増加にしたがい増加したが、放牧期後半(9、10月の5、6番草)は施肥処理間では収量差がなかった。エ) 兼用混播圃場:収量はN3kg区が採草、放牧の両時期において高い収量を示した。(4)低コスト改良のための草地診断指針 (i) 試験目的PRなどを利用し低コストで草種の一部転換を図り既存草地の高品質化を推進するため、改良目標別の草地診断指針を策定する。本年は、PRの追播成功事例を整理解析し、施工時期、前植生、土壌条件などの影響を検討した。 (ii) 試験結果 ア.現地PR追播事例の検証ア) 現地放牧地への作溝式追播事例では、PRの冠部被度は最大50%(13年4月中旬施工)から、最小で5%(13年8月上旬施工)、平均で21.3%であった。他イネ科草種とくに地下茎型草種の被度が大きいほどPRの被度は低下するようであった。イ) PRの播種理由として、(i)除草剤処理後のギシギシ対策、(ii)炭カル散布しても食わないのでPRを播くなどが挙げられた。PRの被度が15%前後で追播の良否の評価が分かれるようであった。 イ.PRを利用した追播と土壌条件ア) 追播したPRの株立(出芽)割合は、B農家に比べA農家の2圃場で比較的多く、また同時に播種したWCの割合も高かった。イ) 放牧終了後の秋の冠部被度も、B農家に比べA農家で全般に高いが、圃場間でばらついた。A農家の2-2、16圃場では30%以上と無施工の被度に比べ比較的よく定着した。ウ) B農家は前植生でほとんどPRが認められず、またRCGやKBなど地下茎型草種が多い圃場である。A農家に比べ定着が劣った原因として、まず前植生と施工時の鎮圧がなかったことが挙げられる。エ) 圃場間および圃場内定点間での被度のバラツキについては、土壌理化学性の変動から解析中である。土壌の保水性が影響していると推測されるが、畦間の土壌水分からはPRの株立て割合との間に明確な関係は認められなかった。
研究分担牧草飼料科、草地環境科
戦略土地利用型農業
予算区分国庫補助
専門栽培生理土壌肥料
部門草地・飼料作
業績(1)経年的に安定した牧草生産のための草地維持管理法、貯蔵飼料からの乳生産−土地面積あたりで考える
(2)オーチャードグラス、チモシーの時期別窒素吸収に及ぼす堆肥施用効果の草種間差
(3)衣類圧縮袋を用いた簡易サイレージ調製試験法
(4)北海道北部の農業と土壌肥料−天北地方. 環境と調和した酪農を目指して
(5)経年的に安定した牧草生産のための草地維持管理法
(6)微量元素 草地科学実験・調査法
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030094300
収録データベース研究課題データベース

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