子実消化性を高めた飼料イネTMRによる飼料利用性と乳生産向上技術

子実消化性を高めた飼料イネTMRによる飼料利用性と乳生産向上技術

県名広島県
研究機関名広島県立畜産技術センター
課題種別試験研究課題
研究期間完H16〜17
年度2005
研究対象乳用牛
概要(1)目的:飼料イネWCS主体の混合飼料(TMR)給与を前提に、泌乳初期における飼料イネの給与割合の検討や、低ケイ酸含量品種の利用、機械による破砕やそしゃく行動等から求められる最適切断長の解明などにより、子実の消化性を高めたTMR調製技術を開発し、飼料利用性と乳生産性の向上を図る。(2)結果の概要アでんぷん飼料による栄養補完技術の検討:排せつ子実相当分のでんぷんの追加給与は乳成分を向上させ、子実の消化性の改善は泌乳成績を向上させるメリットがある。イ品種や栽培技術による子実や繊維の消化性改善(ア)低ケイ酸含量飼料イネ品種による消化性改善:低ケイ酸含量の飼料イネは、クサノホシに比較し粗灰分含量が低く、TDN含量が高いことが明らかになり、乳牛における養分摂取量を増加させることから、育種へ応用する利点がある。(イ)施肥量の違いが飼料イネの窒素含量と消化に及ぼす影響:窒素施用量の増加は、繊維の消化率を向上させ、飼料イネの栄養価値を向上させる。ウ 家畜の生理的行動を利用した消化性改善 (ア)家畜のそしゃく行動を活用した飼料イネの切断長による子実の破砕と消化性改善:粗飼料の切断長は、家畜のそしゃく行動に影響し、切断長が長くなると、乾物摂取量当りの採食時間が増加し、子実排せつ量や率が低下する。子実の破砕は、採食時に主として行われ、切断長は栄養価改善に寄与する。(イ)抗張強度の違いが泌乳牛における子実排せつ率に及ぼす影響:抗張強度の大きいもの(脱粒性難)は子実排せつ率を有意に低下させる。抗張強度の育種的強化は、圃場における刈取ロスを軽減するとともに、栄養的損失を抑制し、生産性の向上に寄与する。 エ 人工的破砕技術による消化性改善 (ア)収穫方式の違いが貯蔵性、発酵品質および子実消化性に及ぼす影響:切断長が短いほど詰込密度が向上し、サイレージ中の酸の生成量も増加する傾向である。(イ)子実の物理的圧搾破砕処理(国土交通省法面雑草処理システム:RDFシステム)による子実の破砕と消化性改善:子実の圧搾破砕処理は、子実排せつ率を顕著に低下させ、飼料イネWCS全体のTDN推定値を通常給与のものに比べ28%改善(TDN含量45.5%→58.4%)し、泌乳成績を向上させる。また、子実の破砕は主として採食時に行われ、飼料を嚥下可能な粒度にする際の抵抗(乾物摂取量当りの採食時間の増加)が子実破砕の増加と、子実排せつ率の低下に寄与する。 オ 子実消化性を改善したTMRによる泌乳前期の泌乳成績向上試験 (ア)泌乳前期における飼料イネTMRの給与割合が乳生産に及ぼす影響解明:泌乳前期(分娩後10週程度まで)におけるTMR中の飼料イネWCS(切断長3cm)の乾物混合割合は、25%程度が乾物摂取量、乳量および飼料効率(乳量/乾物摂取量)を高く推移させる。一方、分娩後10週以降は30%でも問題ない。
研究分担飼養技術部
予算区分受託
専門飼養管理
部門草地・飼料作
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030123065
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat