カキ殻など二枚貝の貝殻を利用した総合的な底質改良技術の開発

カキ殻など二枚貝の貝殻を利用した総合的な底質改良技術の開発

課題番号2010015560
研究機関名岡山県,海洋建設(株)
研究期間2009-2011
年度2010
小課題カキ殻など二枚貝の貝殻を利用した総合的な底質改良技術の開発
摘要(1)造成工事に先立つ平成21年8月に事前調査,試験区造成から約1か月が経過し地盤がほぼ安定してきたであろう同年11月と,厳冬期にあたる翌平成22年2月に調査を実施した。以降は四季に応じて4回現地調査を行うとともに,水温約20℃の時期を目途にした調査を実施した。試験区造成約1か月後の11月には工事に起因したと思われる試験区の生物量減少が観察されたが,水温の上昇に伴い次第に増加し,9月に最大となった。6月以降,試験区では底生生物の出現種数,個体数,湿重量共に対照区に比べ多かった。人工種苗生産したハマグリ稚貝を,平成21年には試験区と対照区に約7万個ずつ,平成22年には40万個ずつ放流し,継続調査を実施している。(2)こうした水域の底質環境を改善修復する技術を獲得するため,平成21年12月,倉敷市小原地先の堤防で囲まれた水域内で約500立米のカキ殻の搬入,投入工事を行い,約1,000平方mの試験区造成を予定どおり完了し,対照区も設置した。造成工事に先立つ平成21年9月に事前調査,造成から約1か月後の翌平成22年1月と,厳冬期にあたる同年2月に追跡調査を実施した。以降は四季に応じて4回現地調査を行うとともに,水温約20℃の時期を目途にした調査を実施した。その結果,カキ殻は予想に反して殆ど埋まることなく底泥上に層をなしている状態が継続し,マナマコやイイダコなど,対照区には見られなかった有用水産生物が試験区に出現している。(3)イカナゴ,イイダコ,サルエビ,オニオコゼ、マナマコの5種を指標生物に定め,海砂採取跡地から採取した海底土と,カキ殻(全形及び粗粉砕)を種々の比率で混合,敷設し,それぞれの試験区におけるそれらの潜砂個体率などを行動学的に調べた。その結果,イカナゴでは,カキ殻を混入した場合,混入率が高いほど体表が損傷した個体が多く,潜砂個体も少なかったが,カキ殻の粒径が小さいほど潜砂する割合が増加した。サルエビでは,全形カキ殻区の場合,どのようなカキ殻混入率でも潜砂個体率が高かったが,粗粉砕カキ殻では混入率が高くなると潜砂個体率が低下した。イイダコの分布量には,全形,粗粉砕を問わずカキ殻混入率による差は見られなかったが,身を隠すために利用していた割合は全形カキ殻のほうが高く,殻が大きい方が利用しやすいと思われた。オニオコゼについては,混入したカキ殻の粒径が小さいほど潜砂する割合が増加した。マナマコについては,解析中である。
予算区分新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業
業績(1)沖合浅場における底質改良材の開発
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030163004
収録データベース研究課題データベース

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