再生産力の向上を目的としたアワビ類の資源管理・増殖技術の開発

再生産力の向上を目的としたアワビ類の資源管理・増殖技術の開発

課題番号2009014168
研究機関名(独)水産総合研究センター,北海道(中央水産試験場),宮城県(水産技術総合センター),福島県,神奈川県(水産技術センター),長崎県,(国)東京大学(海洋研究所)
研究期間2008-2011
年度2009
小課題再生産力の向上を目的としたアワビ類の資源管理・増殖技術の開発
摘要(1)水温がクロアワビの成熟に及ぼす影響を飼育実験により把握した。エゾアワビでは、餌料環境が成熟に及ぼす影響を飼育実験により把握した。また、生化学的手法による成熟段階の評価法として、ビテロジェニン遺伝子の発現量測定に目処が立った。(2)藻場形態が異なるアワビ漁場において、底生動物相、植相およびこれらの季節変動を把握した。エゾアワビの生息するアラメ藻場において、発育段階毎の主餌料と主要生息場所の植相が対応していることが明らかとなった。主な出現種について炭素・窒素安定同位体比の分析が進み、アワビ生息場所における食物網構造が明らかにされつつある。(3)個体群変動と漁業との関係を明らかにするため多層構造のメタ個体群モデルを開発し、現場の資源密度データを用いた解析が可能となった。長崎県および福島県に設定した資源管理事例研究において、再生産関係に影響をおよぼす成長・成熟に関する基礎的パラメータが得られた。これらの事例をもとに資源解析を行い、再生産を考慮して持続的に漁獲を行うための管理方策について明らかにした。(4)継続的調査が行われている半閉鎖的漁場では、放流中止後2年が過ぎ、産卵期の親貝密度が放流前のレベルに戻った。当歳貝の由来分析でもこのことを支持し、人工貝からの割合が大きく低下し、量的には多いとは言えないが人工種苗が再生産に寄与していることが確認された。また、閉鎖性と開放性漁場では、人工種苗の再生産寄与率が異なることが示唆された。太平洋岸の調査漁場において幼生着底密度と3ヶ月齢密度に相関があることが確認された。高混獲率を維持してきた水域で、天然貝発生の増加により混獲率の低下が見られた。
予算区分新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業
業績(1)Effects of sediments on larval settlement of abalone Haliotis diversicolor
(2)Survival, growth and recruitment of abalone Haliotis diversicolor in Sagami Bay, Japan
(3)Overwinter mortality of young-of-the-year Ezo abalone in relation to seawater temperature on the North Pacific coast of Japan
(4)Applicability of stable isotope analyses for ecological studies of abalone: estimation of fractionation values and natural diets
(5)エゾアワビ資源の変動と冬季沿岸水温の関係
(6)生態学的特性に基づいたアワビ類種苗生産技術
(7)日本産アワビ類の違いをDNA解析で探る
(8)遺伝学的観点からのアワビ種苗放流の現状と課題
(9)エゾアワビ放流種苗の再生産への貢献
(10)クロアワビ種苗の放流後の減耗と移動」清本節夫,月刊海洋,40(9), 529-533 (2008. 11).
(11)福島県におけるアワビ栽培漁業と人工種苗放流効果
(12)相模湾におけるトコブシの新規加入量変動要因
(13)五島列島小値賀町の素潜り漁業からみた暖流系アワビ類の資源変動要因
(14)エゾアワビの初期生残過程と減耗要因
(15)アワビ類栽培漁業の検証と今後の展望
(16)アワビ野生集団の遺伝的管理
(17)Ontogenetic changes in the feeding habits of an abalone Haliotis discus hannai: field verification by stable isotope analyses
(18)Effects of delayed metamorphosis and delayed post-settlement feeding on post-larval survival and growth of the abalone Haliotis diversicolor
(19)Reproduction and early life ecology of abalone Haliotis diversicolor
(20)Ecological niches of abalone, Haliotis discus hannai, estimated by stable isotope analyses
(21)Maturation and spawning processes of abalone: strategies for successful fertilization, larval and post-larval survival
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030165877
収録データベース研究課題データベース

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