新規参入経営支援のための経営管理技術の開発
新規参入経営支援のための経営管理技術の開発
課題番号 | 2011017520 | ||
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研究機関名 | 農業・食品産業技術総合研究機構 | ||
研究期間 | 2011-2015 | ||
年度 | 2011 | ||
研究問題 | (4)農業技術の経営的評価と経営管理システムの確立 | ||
大課題 | 新規参入経営支援のための経営管理技術の開発 | ||
中課題 | 新規参入経営支援のための経営管理技術の開発 | ||
大項目 | 食料安定供給のための研究開発 | ||
中項目 | (1) 地域の条件・資源を活かした高生産性水田・畑輪作システムの確立 | ||
摘要 | 家族以外への事業継承等の農業への多様な参入方式や人材育成方策の策定に関しては、非農家出身者が就農して農業経営者になる参入方式として、「独立就農」(創業)、「第三者継承」(既存経営を継承)、「フランチャイズ型就農」(法人の支援を得て創業)の3つに類型化できることを明らかにした。「独立就農」では、地元農業者や関係機関と良好な関係を作り、経営資源獲得に向けた支援や、適切な経営計画・資金計画の策定がポイントとなること、「第三者継承」では、マッチングや、有形資源の継承方法等に関する移譲者と新規参入者の調整等が重要となること、さらに、「フランチャイズ型就農」では、経営展開上、創業後も農業法人との信頼関係の維持が重要となることを明らかにし、パンフレット「新たな農業経営者をめざして―新規参入の3つの方式とポイント―」にとりまとめた。 作物別技術・収支データベースを組み込んだ営農計画手法と営農類型別標準財務指標に基づく農業版経営診断システムの開発に関しては、a)各都道府県の経営指標や技術体系情報などをもとに作物・品種・作型別の技術・収支データとしてとりまとめた。b)JA全農営農販売企画部と連携して、経営概況、営農条件、経営指標など設定した内容から線形計画法に基づいて農業所得を最大化する解を計算し、最適な営農計画案を表示する「営農計画策定支援システムZ-BFM」を開発した。このシステムについては、8県で研修会を開催する中で、ユーザーの意見を聞き、改良を実施し、経営支援ツールとしての利便性を高めた。また、本システムをウエブサイトで公開し、研究成果の普及促進に努めた。 このほか、経営者育成支援方策の策定に関しては、第2期で開発した従業員の職務満足度調査分析手法を水田作法人経営にも適用し、経営側の要求する職能と本人のキャリアアップの考え方にミスマッチが生じる一因として、従業員の就職動機があることを明らかにした。大規模飼料生産組織において、圃場の広域分散に伴って作業計画の立案や作業進行管理に支障が出てきている現状に対し、各種作業の計画策定、指示書の作成、作業履歴の管理、日当・地代の集計等の管理作業を地理情報システム上で支援するシステムを開発した。 | ||
研究分担 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,農業経営 | ||
協力分担関係 | 全国農業協同組合連合会(JA全農) | ||
予算区分 | 技会交付金研究 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業 委託プロ[国産飼料プロ] 委託・その他プロ 文科省[科研費] その他 | ||
業績 | (1)農業体験活動への参画による農業者の主体形成 (2)フランチャイズ型農業における新規参入の特徴と課題 (3)近年における農業経営の財務内容の変化と投資動向 (4)自由記述回答分析による農村移住者の「農村」像 (5)新規参入経営を支援する農業経営診断システムの開発とその課題 (6)新規参入者の受け入れにおける地域の農家の支援参加に向けた課題−公的機関が主導する支援での橋渡し役の確保に着目して− (7)新規就農の現状と課題−経営確立の視点から− (8)独立就農による新規参入の支援方策 (9)農業経営の継承と管理 (10)農業経営活動における倫理的問題の広がりと意味 (11)有機JAS規格違反にみる農業活動の経営倫理問題 (12)営農支援活動で利用できる「営農計画策定支援システムZ-BFM」 | ||
パーマリンク | https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030166772 | ||
収録データベース | 研究課題データベース |