ブドウの「かすり症」発生抑制技術の確立 、1,発生要因の解明 、 

ブドウの「かすり症」発生抑制技術の確立 、1,発生要因の解明 、 

県名山梨県
研究機関名山梨県果樹試験場
課題種別試験研究課題
研究期間継(H20)〜(H24)
年度2011
概要(1) 現地圃場における発生実態の把握
、本年度のロザリオビアンコ現地圃場全体の発生率は23%であった。発生程度は軽微なものが多かった。とくに、9月中旬の収穫後半に発生が多くなった。また、かすり症は果皮が薄く強度が低い果粒に発生する傾向があった。本年度は、各調査園の発生率に差はなく、発生実態を比較することは難しかった。また、糖度の上昇が遅れ、収穫期が5日程度遅くなった。また、全園で裂果が発生し、腐敗果が多くみられた。
、(2) 遮光処理及び湿度が発生に及ぼす影響
、ア 樹体への遮光処理や袋内の高湿度が発生に及ぼす影響
、高湿度遮光区が最も発生率が高く、次いで遮光区で発生率が高い結果となった。また、慣行区と比較し、果皮が薄く強度が弱い傾向があった。このことから、ロザリオビアンコでは園内が暗く高湿度条件になると、果皮が薄く強度が低下して微裂果が発生し、かすり症が発生すると示唆された。来年度は、再確認も含め、処理時期や果房内に発生が多い原因について詳細な調査をする。
、イ 果房周辺部の遮光・高湿度環境が発生に及ぼす影響
、 果粒軟化期の果房に、ビニール袋+KMP袋をかけることで遮光・高湿度環境にした。いずれの供試品種も対照区と同等の発生程度であったが、処理により糖度が大幅に減少したことを考慮すると、遮光・高湿度環境はかすり症の発生を助長すると考えられる。
、(3) 果房周辺部の光環境が発生に及ぼす影響
、ア ロザリオビアンコ
、現地圃場において数種類の果実袋やカサを使用し、発生程度を調査した。その結果、袋では種類に関係なく発生は高かった。乳白カサと透明カサで発生率が低い傾向があった。
、イ シャインマスカット
、 「シャインマスカット」では、棚面の明るい部分での発生が多い傾向がある。明区と対照区を比較すると、いずれの時期も明区で発生が多く、果皮への太陽光線の影響が示唆された。また、糖度の増加が停滞してからもかすり症発生度は増加した。
、 遮光率の異なるカサ、袋で管理した際の発生程度を調査した。本年度は発生が少ない状況で明確な傾向は把握できなかったが、カサでの管理と比較して袋での管理で発生が少なかった。
、(4) 土壌水分が発生に及ぼす影響
、場内のロザリオビアンコの圃場において、土壌水分状態が発生に及ぼす影響について検討した。乾燥状態から湿潤状態にした変動区のかすり症の発生率はやや高かったが5%以下と低く、土壌水分による発生の差はみられなかった。
、(5) カルシウムの施用量が発生に及ぼす影響
、かすり症の発生にはカルシウムとの関係が示唆されている。本試験では、ロザリオビアンコにおいて、水耕栽培
、により、溶液中のカルシウム濃度の違いによる発生率や吸収量について検討した。その結果、全試験区におい
、てかすり症発生率は低かった。果実品質は、養液中の濃度が高いと果粒重が増加する傾向がみられた。葉や
、果皮のカルシウム含量は、濃度が高い試験区ほど高くなった。
、以上より、ロザリオビアンコにおいてカルシウムが発生に直接影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。
、(6)チャノキイロアザミウマの黄緑色品種に対する果粒加害の可能性
、 ガラスシャーレ内、圃場での接種試験ともに、いずれの品種も果粒に褐変が生じた。褐変部は顕微鏡で確認し
、た結果、チャノキイロアザミウマによるものであった。症状の激しさは、山梨47号>ジュエルマスカット>シャイン
、マスカット>サンベルデの順であった。

研究分担プロジェクト
予算区分都道府県単
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030180342
収録データベース研究課題データベース

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