被害漁場環境調査事業

被害漁場環境調査事業

県名宮城県
研究機関名宮城県水産技術総合センター
課題種別試験研究課題
研究期間H23〜24
年度2012
概要目的
、藻場・干潟、沿岸漁場や養殖場等の実態とその回復状況とともに、有害物質等による沿岸漁場への環境負荷状況を明らかにすることによって、東北沿岸における漁場環境の回復と水産業の復興に資するもの。

、成果
、1 藻場・干潟回復状況調査
、1)岩礁性藻場: 岩礁性藻場は,平成23年度の調査で津波による撹乱の跡が広範囲で認められたが,海藻類は昨年度より濃密に繁茂している傾向が認められており,回復過程にあると考えられた。 エゾアワビ成貝の最大分布密度は津波による撹乱が認められた地点で低い傾向が認められ,震災後の2ヵ年の資源状況はほぼ横ばいで推移していると考えられた。震災時に当歳貝であったエゾアワビ2010年級群は津波による被害を受けて大きく減少した。キタムラサキウニについては今年度,稚ウニの加入が認められ,震災後の速やかな資源回復が進んでいると推察された。
、2)アマモ場:宮城県沿岸のアマモ場の現状を把握し、水槽試験により現場海域でアマモ場が回復しない要因としては,底質環境より種子の供給が不足していることが要因として大きいと考えられた。
、3)干潟:アサリ稚貝の生息は,概ね震災以前と同等程度確認されたが,一部漁場では潮流の変化等と思われる要因で,アサリ稚貝の生息が確認されていなかった。
、4)浅海砂泥域:アカガイは震災前と同様に漁場に分布しており、漁場の安全性も良好なことから、漁業再開は可能であった。コタマガイ漁場は瓦礫による操業上の問題はないが、コタマガイ資源が津波で流出している可能性が懸念された。ウバガイ漁場では大型瓦礫が存在し、現時点で操業は困難であった。
、2 沿岸漁場養殖場回復状況調査
、 亘理にブイ式観測装置を設置し、水温情報提供システムを構築した。気仙沼湾内の20地点で2回にわたって海底泥を分析した結果、CODOH (アルカリ法)は20地点中10〜15地点で水産用水基準を超過し、硫化物(AVS)は20地点中16地点で水産用水基準を超過していた。気仙沼湾二ツ根の試験筏に設置した多項目水質観測システムにより水温・塩分・溶存酸素・クロロフィルa濃度・濁度を自動観測し,ホームページや携帯電話で情報発信を行った。
、3 有害物質生態系影響調査
、 宮城県内で水質調査(23地点)及び底質調査(28地点)を実施し,有害物質等による汚染の実態を把握した。底質調査でn-ヘキサン抽出物質(油分等)が多くの地点で水産用水基準値を超過する結果となった。底質からの鉱油溶出量は気仙沼湾で他の水域より大きいことから,気仙沼湾では流出油の影響が示唆された。
、 仙台湾底質調査の粒度組成から見た底質分布状況は平成21年調査時より南部の沿岸域でシルトの範囲が広がっており,津波の影響によるものと考えられた。仙台湾等水質調査の内,松島湾においては平成21年度および22年度の同時期の調査結果と比較すると、平成24年度はSSの値が高く,透明度が低い月が多かった。また、松島湾と万石浦では10月調査時の水温が1.5〜2.5℃程度高く,これに起因すると考えられるDOの低下とアンモニア態窒素の増加が見られた。
研究分担企画情報部・環境資源部・養殖生産部・気水試
予算区分国庫補助(農林水産省)
業績(1)東日本大震災による仙台湾中南部海域の二枚貝漁業への影響
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030185593
収録データベース研究課題データベース

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