8 基肥一発肥料で栽培したコシヒカリへの追加穂肥が収量品質へ及ぼす影響

8 基肥一発肥料で栽培したコシヒカリへの追加穂肥が収量品質へ及ぼす影響

県名石川県
研究機関名石川県農林総合研究センター農業試験場
課題種別試験研究課題
研究期間完H23〜24
年度2012
概要目的:近年の夏期高温により、登熟期間におけるイネの栄養状態低下から玄米の小粒化や白未熟粒の発生など品質低下がみられている。本県水稲の施肥方法として6割を超える面積で普及している基肥一発肥料について、登熟期間のイネの栄養凋落を防ぎ収量品質を確保するための、追加穂肥について検討を行う。
、成果:登熟期の葉色は、追加穂肥により穂揃期までにSPAD値で850区2.1、秋ゆたか区3.7、硫安区3.0ポイント(慣行区は1.0ポイント)上昇した。ただし、追加穂肥施用時のSPAD値の大きかった金沢市では、上昇程度が小さかった。穂揃期、出穂後20日の葉色は慣行区より高い傾向であった。成熟期の稈長は、追加穂肥によっても慣行区並で倒伏はなかった。
、収量は、5試験地のうち小松市、金沢市、農試の3試験地で追加穂肥区すべてが増加した。慣行区の収量水準が600kg/10a以上と高い川北町と白山市では、追加穂肥区のうち白山市では秋ゆたか区のみで収量が増加し、川北町ではいずれの追加穂肥区においても慣行を下回った。5試験地平均でみると、いずれの追加穂肥区も慣行区の収量を上回り、増加程度は硫安区(慣行比103%)、秋ゆたか区(同102%)、850区(同101%)の順に大きかった。収量構成要素は、登熟歩合向上、千粒重増大の傾向がみられ、特に硫安区はすべての試験地において両要素が慣行区と同等以上であった。
、玄米品質は、追加穂肥区において乳白粒を主体とした白未熟粒率が慣行区と同等もしくは少なくなった。小松市や川北町ではm2籾数が慣行より多い(27〜31千粒/m2)水準であるが白未熟粒率は低かった。収量が高くm2籾数が多めの小松市、川北町、白山市の追加穂肥区において成熟期のSPAD値が慣行区より高く、白未熟粒率が低減している傾向であった。玄米のタンパク含有率は各試験地内の区間で同等(5.6〜6.0%)であった。
、以上から、いずれの追加穂肥区においても乳白粒をはじめとした白未熟粒が減少している傾向にある。穂揃期の葉色値を高め登熟期間の葉色値低下を少なくすることで乳白粒発生を軽減できる(小谷ら 2008)が、追加穂肥区では登熟期間の葉色値が高い傾向で栄養状態の持続が推察されること、また、追加穂肥区では出穂後の登熟期間に止葉が起立している状態が観察され、良好な受光態勢により光合成能を高めた可能性があることから、追加穂肥により登熟力の向上が示唆される。
研究分担作物栽培G
予算区分県単
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030187483
収録データベース研究課題データベース

研究課題アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat