(ウ)水産資源の合理的利用技術の開発

(ウ)水産資源の合理的利用技術の開発

課題番号2013023170
研究機関名水産総合研究センター
研究期間2011-2015
年度2013
研究問題(2)研究開発等の重点的推進
大課題ア.我が国周辺及び国際水産資源の持続可能な利用のための管理技術の開発
中課題(ウ)水産資源の合理的利用技術の開発
大項目第2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
中項目1 研究開発等
摘要 調査船調査等で収集した海鳥類、 まぐろ・かじき類、さめ類、海産ほ乳、 海亀類等の高次捕食者に加えて、小型魚類頭足類等の中低 位捕食者の安定同位体分析を行った。食性情報を基に、混獲生物の海鳥類と餌の競合が考えられる高次捕食者の栄養段階を定量評価した結果、カツオ、マカジキ、メバチ、オサガメ、アカウミガメ等が栄養段階3〜3.5、コアホウドリ、クロアシアホウドリ、クロマグロ、メカジキ、ヨシキリザメが栄養段階3.5以上であった。また、栄養段階は、クロアシアホウドリはコアホウドリよりも高く、クロアシアホウドリ では雄より雌の方が高いこと、まぐろ類等では成長により変化し、カツオやミズナギドリ類では生息環境により変化することが明らかとなり、種間、種内競合関係に関する知見が得られた。
 漁具による混獲実態を把握するため、 混獲データの収集・整理と各漁業管理機関への提出、海鳥類、 海亀類の混獲実態の把握、ホットスポットや混獲条件の特定、混獲削減、混獲影響評価に必要となる調査とデータ解析を実施した。海鳥類及び海亀類の混獲回避技術の開発や、 その有効性検討のための試験研究を行い、 これらの技術を我が国漁船に適合させるための高度化、実用化試験を行った。
 さんま棒受網漁業の公海操業では、魚群探索に関して、表面水温と海面高度情報を併用した効率的な探索法を検討し、限定的ながら有効性を確認した。集魚技術開発では、集魚ブイの実現可能性を検討したが、サンマの行動を制御できる最低出力1kWの実用的な集魚ブイ作製 は現状の技術では困難と判断した。また、運搬船の利用技術に関し、既存のさんま船を複数隻用い、各船が操業・運搬の各機能を順次引き継ぐ船団運航方式により漁獲量が増加することを確認した。
 沖合底びき網漁業について、兵庫県内で吊り岩と呼ばれる網口構造を有する漁具に適用可能な混獲回避漁具を開発した。この網のズワイガニの混獲回避割合とクロザコエビの逃避割合は、 開口部の位置、大きさ、角度の各項の仕様変更の影響を大きく受けたが、ズワイガニ の混獲回避割合が63%の時、アカガレイ、ハタハタ及びクロザコエビの逃避割合は、それぞれ5、4及び20%であると見込まれた。なお、 吊り岩部分のズワイガニ混獲回避効果も併せて確認した。
 小型底びき網漁業について、二段式分離網の選択部の手前に10cm程度の高さの網地(エビ返し)を設置した網を用いて操業試験を継続実施した。また、水中カメラを用いた調査に着手し、選択網の大目網やエビ返しの状況を確認した。エビ返しを装着した場合、ズワイガニを保護しながらハタハタ、カレイ、エビを漁獲することができることを確認した。
 平成24年度調査で南インド洋西部公海域の2海山群から漁獲したキンメダイ類を用いて、体長、体重等の外部計測を行うとともに、耳石 輪紋数、窒素・炭素安定同位体比等の分析を行った結果、漁獲したキンメダイ類は全てキンメダイであることを確認した。魚類以外の混獲生物を船上撮影写真から同定し、ひき網記録と照合して入網地点をマッピングした。
 年度計画以外の成果として、以西底びき網漁船を用いたトロール調査を実施し、我が国の排他的経済水域西部では水揚魚全体と主要魚種の漁獲量が平成24年度調査より少なかったこと、低抵抗網では従来網とほぼ等しい漁獲があり、従来網より抵抗が最大9%、燃油消費量が 最大20%減少したこと、キダイにレトルト処理を行い、事前の食塩水浸漬によりレトルト処理後の食感が維持されたこと等の結果を得た。
研究分担南浩史
小倉未基
越智洋介
藤原邦浩
星野浩一
堀川博史
予算区分水産庁・その他 その他
業績(1)Sustainable utilization of fisheries resources in the Andaman coastal areas, southern Thailand
(2)Migratory patterns of Laysan and black-footed albatrosses staying at the western Pacific through satellite tracking survey
(3)リシケタイラギによるツメタガイ幼生の捕食
(4)平成24年度海洋水産資源開発事業報告書(沖合底びき網:日本海西部海域)
(5)Estimation of incidental catch of seabirds in the Japanese southern bluefin tuna longline fishery in 2011-2012
(6)Japanese fisheries: fishing operations, bycatch mitigation and observer program
(7)H25年度さんま調査概要報告及びH26年度計画説明
(8)外来サケ科魚類の生態学〜ブラウントラウトの定着要因と在来種及び生物多様性への影響〜
(9)Habitat use and coexistence of three territorial herbivorous damselfish on different-size patch reefs
(10)Bioconcentration of Waterborne Nitroarenes in Marbled Flounder Pleuronectes yokohamae
(11)有明海湾奥干潟縁辺域における酸素消費に及ぼす硫化水素の影響
(12)アユの遡上に伴うプロラクチン遺伝子発現量の変化
(13)トドによる漁業被害
(14)国際水産資源研究所の所管事項
(15)東シナ海における以西底曳網漁業の操業の効率化
(16)Preliminary results examining factors affecting bycatch of black-browed albatross and wandering albatross: relationship between distribution probability and bycatch probability
(17)Japanese research on mitigation measures to reduce incidental catch of seabirds in tuna longline fishery
(18)川の生物の命を支える珪藻
(19)平成25年度海洋水産資源開発事業報告(沖合底びき網:日本海西部海域)
(20)漁業の直面する多様な課題に対応した試験研究の取り組み事例について
(21)魚類以外の混獲生物の分類群組成の把握
(22)瀬戸内海燧灘におけるクラゲ・クシクラゲ類、浮魚類の栄養段階:炭素・窒素安定同位体比による評価
(23)Molecular cloning and gene expression of mummichog (Fundulus heteroclitus) runx2 during embryogenesis
(24)実海域におけるクラケの実態「三河湾 研究の成果」
(25)サンゴと褐虫藻の初期共生−両者の関係構築はランダムかそれとも選択的か?−
(26)東部南太平洋のはえ縄漁業における海鳥混獲問題とトリラインと加重枝縄の併用効果の検証
(27)海鳥類の偶発的捕獲とその管理
(28)At-sea experiment to evaluate the effectiveness of multiple mitigation measures on pelagic longline operations in western north Pacific
(29)Assessing Environmental Interactions of Marine Aquaculture; Japan
(30)ズワイガニ資源の持続的利用に向けた取り組み
(31)二段式分離網を用いたカレイ類3種のサイズ選択的漁獲の可能性
(32)Diurnal bottom feeding of predator fish strengthens trophic cascades to benthic algae in experimental flpw-through pools
(33)Artificial and natural cross breeding between Atlantic salmon and salmonids currently present in Japan
(34)対馬海峡を通過する溶存態無機窒素の水平輸送量
(35)アコヤガイの育種
(36)サンマの資源と漁業
(37)アコヤガイの育種ーピース貝と母貝の役割に注目して
(38)H24年度さんま調査概要報告及びH25年度計画説明
(39)Report of Japanese scientific observer activities for southern bluefin tuna fishery in 2011 and 2012
(40)Dinophysis fortii 給餌ホタテガイにおける脂溶性貝毒の動態解析
(41)二枚貝の代謝と成長
(42)平成25年度海洋水産資源開発事業(沖合底びき網漁業)報告(速報)
(43)沖合底曳網漁業における混獲回避漁具開発調査結果報告会
(44)平成25年度 漁海況情報配信事業 漁場形成状況等調査事業報告書(以西底曳)
(45)沿岸域の堆積物によるアンモニウムイオン吸脱着
(46)Development of novel microsatellite markers for Cymodocea rotundata Ehrenberg (Cymodoceaceae), a pioneer seagrass species widely distributed in the Indo-pacific.
(47)Nutrient load and environmental conditions for lower trophic level production on a reef slope in Miyara Bay, Ishigaki Island, Japan
(48)河床に露出した巨石の割合とアユの漁獲不振の関係
(49)数種の漁網用防汚物質の海洋環境における生態リスク初期評価
(50)仙台湾における東日本大震災津波後の海底の底質及び細菌群集の変化
(51)Easy detection of multiple HAB species by nucleic acid chromatography
(52)魚類の資源変動要因の解明に向けた実験検証
(53)有明海におけるタイラギの個体群特性の長期変遷:30年間の変動から見る 資源量減少の要因
(54)平成24年度海洋水産資源開発事業(遠洋底ひき網)報告(速報)
(55)海亀類(総説)
(56)ズワイガニ混獲回避漁具の作製指針説明
(57)H25年度さんま調査概要報告
(58)平成25年度日本近海における混獲生物調査報告書(第二大慶丸まぐろはえ縄調査)
(59)日本海の底魚類の再生産特性の種間比較(予報)−現在、多い種は、どんな再生産特性?−
(60)有明海における根口クラゲ類の発生特性の解明に基づく大型クラゲの発生予測
(61)出現魚種の把握および同定ガイド作成
(62)吊りグランドロープ方式のかけ回し漁法の底びき網漁具に対応可能なズワイガニ混獲回避漁具の開発
(63)ズワイガニ混獲回避漁具の作製指針説明
(64)National report of Japan. Overview of researches on ecologically related species in Japanese SBT longline fishery, 2011-2012
(65)Japanese fisheries: fishing operations and observer program
(66)コイの生物学的特性評価に基づく環境評価手法の探索
(67)外来サケ科魚類及び遺伝子組換えサケ科魚類導入時に行なうリスク評価マニュアルの作製
(68)Comparison of the effectiveness of paired and single tori lines for preventing bait attacks by seabirds and their bycatch in pelagic longline fisheries
(69)Development of 10 novel polymorphic microsatellite markers for the Indo-pacific horned starfish, Protoreaster nodosus.
(70)相模湾長井地先に新設された人工礁とその周辺岩礁域における底生生物相、細菌叢の変遷過程
(71)琵琶湖におけるアユ仔稚魚の体長組成および成長履歴の地域差
(72)Micronuclei and other nuclear abnormalities induction in erythrocytes of marbled flounder, Pleuronectes yokohamae, exposed to dietary nitrated polycyclic aromatic hydrocarbons
(73)サワラ仔魚における耳石透明体と不透明帯の形成時間
(74)Genetic structure and cryptic speciation in the threatened reef-building coral Heliopora coerulea along Kuroshio current.
(75)トドの漁業被害の現状と対策
(76)Effects of nonnative brown trout on fish assemblages by altering species-area relationship in Mamachi stream, Hokkaido, northern Japan
(77)防汚物質2種の広島湾における生態リスク初期評価
(78)水清くして魚住まず?-変わりゆく水圏環境へのリクエスト-
(79)サンマの資源と漁業
(80)平成24年度開発連携プロジェクト研究「公開サンマ漁期に対応する時期におけるサンマ流通実態の解明」報告書
(81)H25年度ズワイガニ混獲回避漁具開発調査の中間報告
(82)Marine Aquaculture Legistlative Frameworks and EnvironmentalInteractions Research in PICES Member Countries; Japan
(83)青森県における強化定置網(底建網)の改良・実証試験
(84)新潟県上越地方沿岸におけるイシダイの再生産特性
(85)平成24-25年度海洋水産資源開発事業報告書(遠洋底びき網〈南インド洋西部公海域〉)
(86)Abundance and distribution of toxic Alexandrium tamarense resting cysts in the sediments of the Chukchi Sea and the eastern Bering Sea.
(87)有明海湾奥西部の干潟縁辺域におけるDO経年変動特性
(88)The Diversity of Shell Matrix Proteins: Genome-Wide Investigation of the Pearl Oyster, Pinctada fucata
(89)絶滅危惧種から外れたトドの未来
(90)Quantifying diet of Laysan and black-footed albatrosses and the effect to their body condition using stable isotope analysis
(91)H25年度さんま調査中間報告(漁期前情報提供)
(92)平成24年度海洋水産資源開発事業報告書(北太平洋さんま漁業〈北太平洋中・西部海域〉)
(93)Report of Working Group 24 on Environmental Interactions of Marine Aquaculture
(94)平成25年度海洋水産資源開発事業(北太平洋さんま漁業)報告(速報)
(95)Characteristics of Saury Stick-held Dip Net Fisheryin Japan
(96)Relative Contribution of Endocrine-disrupting Chemicals to the Estrogenic Potency of Marine Sediments of Osaka Bay, Japan
(97)DNA polymophism of mtDNA and nuDNA in the living fossil Helicopora courulea
(98)赤潮のモニタリングシステムに対する漂流ブイと無線センサネットワークの適用
(99)Species-specific detection of six Alexandrium species from single vegetative cells by a loop-mediated isothermal amplification method.
パーマリンクhttps://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3030203490
収録データベース研究課題データベース

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